Facebookは米国時間5月26日、簡素化されたプライバシ制御機能の提供を開始した。同社最高経営責任者(CEO)であるMark Zuckerberg氏は、これまで設定が複雑すぎたことを認めている。Facebookはまた、プライバシポリシーの変更点の詳細を説明した。
Facebookのユーザーには、ホームページのメッセージにより、これらすべての変更点が通知される。Facebookは、頻繁な機能アップデートでバランスを取りつつ、プライバシ設定とそれを変更する機能をできるだけ固定させようとしている。Facebookでは、プライバシ設定が機能と同様に頻繁に変更されるため、ユーザーの信頼が一部で失われつつあった。Facebookは、今回の変更により、プライバシに関する大幅な見直しは終わりにしたいと考えている。「今回の教訓は、長期にわたってプライバシ変更をいじくらないということだ」とZuckerberg氏は述べた。
Zuckerberg氏は記者らとの電話会談で、「これまで何度も変更を加え、混乱をきたしてしまった」と述べた。「ここで大切なことは、人々の意見に耳を傾け、データに着目することである」(Zuckerberg氏)。今回の簡素化された制御は、f8カンファレンス以降のユーザーからのフィードバックに基づいている。ユーザーはプライバシよりも、Facebookの管理に懸念を感じているようだとZuckerberg氏は述べた。
Zuckerberg氏はブログ投稿で、次のように繰り返した。
今回の変更により、Facebookのプライバシモデルの大改造が完了したことをうれしく思っている。皆さんが今回の変更を便利だと感じてくれたならば、このプライバシ体系を長い間維持するつもりである。そうすれば皆さんは、また変更されるのではと心配する必要はなくなる(実際、本件についてわれわれは、おそらく皆さんよりもうれしく感じている)。
Zuckerberg氏の話には興味深い点がある。同氏は、Facebookは信頼の問題を重要視していると述べる一方で、プライバシの許容範囲すれすれのことをした点についてはまったく謝罪しなかった。
今回のプライバシ変更はどれもデフォルトではない。簡単に言うと、Facebookは以下の点を約束している。
Zuckerberg氏は、「細かい制御を好む人は多く、われわれはそれを廃止はしない」と述べた。クリック1つでプライバシ設定を可能とするというのが、今回の基本概念である。
またFacebookは、基本的なディレクトリ情報も変更した。すべての変更について、ユーザーは、それらをリセットするためのメッセージを自分のFacebookページ上に受信する。「ユーザーを混乱させていたコネクション設定をすべて取り去った」とZuckerberg氏は述べた。
Facebookは、プラットフォーム共有の処理方法も変更した。これは、f8で変更が発表され、今回の論争のそもそもの発端となったものである。こちらも、さまざまな設定からオプトアウトすることができる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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