Intelの最高経営責任者(CEO)であるPaul Otellini氏は米国時間5月11日、同社による2010年の投資家向け会議で講演し、PCやタブレット、「スマート」テレビの市場拡大について説明した。
「2010年、PCは初めて1日あたり100万台という大台を超えた。この業界では、1日あたり100万台のPCが製造、出荷、販売されている。2014年までに、この数字は2倍になり、弊社が対応可能なこの市場は(1年あたり)7億台に近づくだろう」とOtellini氏はウェブでストリーム配信されたイベントで述べた。
そして、Intelは5年以内に、全てのデバイス市場で1年あたり10億個のチップを出荷するようになると予測している、とOtellini氏は話した。
ネットブック(Intelの「Atom」プロセッサをベースとする低価格な小型ノートPC)市場について、Intelは今後、健全な成長を見込んでいる、とOtellini氏は述べた。「われわれが生み出したこの市場(ネットブック)は2010年、前年比20%以上の成長になるだろう。ネットブック市場のCAGR(年平均成長率)は15%だ。ネットブックがノートPC市場から大きなシェアを奪っていることを示す兆候はまだない」とOtellini氏は話した。
「(ネットブックは)約4000万台(1年あたり)で、今も健全に成長している」とOtellini氏は述べた。
Otellini氏はタブレットについても、多くを語った。「PC業界の規模から考えると、タブレットの重要度は比較的小さい。ネットブックと同様にタブレットも付加的なものである、というのがわたしの個人的な見解だ。タブレットはコンピューティングの新しい利用モデルである。わたしは、タブレットがほかのデバイスから市場シェアを奪うとは思わない」とOtellini氏は述べた。
Otellini氏は次のように続けた。「ユーザーのタブレットの使い道は、ノートPCやデスクトップとは異なる。もっと言えば、ネットブックとも違う。タブレットは基本的に消費のデバイスだ。ノートPCとデスクトップは創造のデバイスである。CAGRが73〜88%というタブレットに関する予測は、非常に楽観的な数字だ。わたしは、多くても(1年あたり)5000万〜6000万台だと考えている」とOtellini氏は話した。
コンピューティング市場全体について、Otellini氏は「今後4年間のうちに、台数ベースで15〜16%成長するだろう。PCは今でも成長産業だ」と述べた。
また、Otellini氏は「スマート」テレビについて次のように話した。「われわれが今日出荷している製品、すなわち『Atom 4100』はこうしたスマートテレビの全てに採用されている。なぜなら、Atom 4100はARMや市場で販売されているほかの競合製品と比べて、あらゆるアーキテクチャのシステムオンチップでクラス最高レベルの動画を提供するからだ」(Otellini氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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