米国モバイルアプリ市場、競争激しく低価格化へ--In-Stat調査

文:Lance Whitney(Special to CNET News) 翻訳校正:編集部2010年03月26日 12時41分

 In-Statの新しい調査報告によると、米国モバイルアプリケーション市場は、Appleなどの事業者にとっては高い収益源となっているが、利益を上げたいと考える開発者らの間では競争がますます激化しているという。

 米国時間3月24日に公開された同報告書によると、モバイル契約者らはスマートフォンの機能に詳しくなるにつれ、ますます多くのアプリケーションをダウンロードしているという。ユーザーによるダウンロード数が最も多いのは、モバイルアプリケーションの基準を定めた企業であるAppleの「App Store」であり、「iPhone」や「iPod Touch」のユーザーは、他のスマートフォン所有者の2.4倍もの数のアプリケーションをダウンロードしている。

 しかし、Appleなどのプロバイダにとっては喜ばしいこの事実の背景で、多くのアプリケーション開発者らは苦戦を強いられている。競争の激化により、一部のアプリケーションは価格を低下せざるを得ず、開発者らにとっては利益を上げるのが難しくなっている可能性があるとIn-Statは述べている。

 当然ながら、最もダウンロード数が多いのは、無料アプリケーションである場合が多い。具体的なカテゴリとしては、無料の地図および経路案内ツール、無料ゲーム、無料ニュース、無料のソーシャルネットワーキングツールが最も人気が高い。しかしIn-Statは、アプリケーションのダウンロードだけでなく、アプリケーションの実際の利用状況も調査した。特に無料のプログラムについては、ダウンロードしても、興味が続かなければ削除してしまう人が多いからである。

 最も長く使用される傾向にあるのは、ソーシャルネットワーキングとスマートフォンユーティリティであり、利用率は平均よりも高く、削除率は平均よりも低かった。ゲームは常に人気が高いが、熱心なユーザーを確保できない場合は、削除率も高い。

 価格も、アプリケーションの勝敗を決める大きな要素である。In-Statによると、2ドル、5ドル、10ドルが心理的な境界のようであり、これらの価格帯に需要が集中しているという。In-Statはアプリケーションプログラマに対し、厳しい市場で競争に打ち勝つには、プログラムの価格を9.99ドル、4.99ドル、1.99ドルのいずれかに定めるとよいとアドバイスしている。

 この報告書の作成にあたりIn-Statは、2009年10月に500名以上のユーザーを対象に調査を実施し、スマートフォンメーカーやモバイルアプリケーションストアベンダーとのインタビューを実施した。また同社は、業界の発行物などの情報源からもデータを得ている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ

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