スマートグリッドのインフラストラクチャと管理に対する関心を持ち続けるCisco Systemsが、GridNetに株式投資を行った。スマートグリッド分野の新興企業であるGridNetが米国時間3月25日、発表した。
CiscoがGridNetに出資した合計金額は公表されなかったが、著名な出資者という点に関して言えば、GridNetは自慢の種がまた1つ増えたことになる。Cisco以外にも、GE Energy Financial ServicesやIntel Capital、そのほかのベンチャーキャピタル企業数社などがGridNetに出資している。
サンフランシスコとシドニーにオフィスを構えるGridNetは、幅広いスマートグリッド製品群を提供しており、それには2種類のソフトウェアプラットフォームが含まれる。1つは、住宅内での使用を想定したスマートメーター統合システムだ。もう1つは、電力供給の自動統合および分配機能や電力需要管理ツールを電力会社やサプライヤーに提供するリアルタイムなプラットフォームである。GridNetによると、このインフラストラクチャは「規制当局および政府が策定したスマートグリッドの相互運用性およびサイバーセキュリティに関する標準」を満たすように構築されているという。
これは興味深い主張だ。なぜなら、スマートグリッドの技術標準は迅速な確立が求められているにもかかわらず、未だに策定の初期段階にあるからだ。しかし、Ciscoが出資者に加わったことで、GridNetが実際に標準のトレンドを決定する企業になる可能性は高まったかもしれない。
Ciscoは2010年第1四半期の決算報告の中で、「Smart Grid Technical Advisory Board(スマートグリッド技術諮問委員会)」を結成したこと、さらに、スマートグリッドへのIPをベースとした通信規格の導入促進を狙いとしてロビー活動を行うSmart Grid Ecosystemと呼ばれる業界団体を設立したことを発表した。この業界団体は、OracleやSiemensといったほかの大手企業もメンバーに名を連ねている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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