iPhone向けサイトのユーザビリティ最適化でチェックしておきたい項目まとめ

森祐二(ビービット)2009年12月18日 08時00分

 iPhoneを始めとするタッチパネル&フルブラウザ搭載のスマートフォンの普及が進んでいる。iPhoneの出荷台数は世界で3000万台、日本国内に関して公式な発表はないが200万台を超えていると推測されている。今後はWindows Mobile端末の進化やAndroid携帯電話により、このスタイルの携帯端末の利用者がさらに拡大していくことが予想される。

 今回は、こういったタッチパネル&フルブラウザ搭載のスマートフォンからのウェブサイト/サービスのユーザビリティについて、主にiPhoneを題材に考えてみよう。

iPhone対応は形式にとらわれず「ユーザー中心」視点で

 iPhoneからのウェブ利用には、従来の携帯電話と同様の「携帯性の高さ」「位置情報との連動」などに加え、

  • 従来の携帯電話と比べて画面サイズが広い
  • 端末の処理能力が高く、アプリでのサービス提供の自由度が高い
  • 独自の操作(画面をつまむ、本体を振る、など)が使える

 といった特徴がある。

 課金面でも徐々に整備が進み、単なる「便利な携帯端末」にとどまらず、ビジネス面でのインパクトも内包した「プラットフォームとしてのiPhone」が拡がってきている現状において、従来PC向け、携帯電話向けにサービスを提供してきた企業はどのような対応をするべきだろうか。

 iPhoneユーザー向けにサービスを提供しようとする場合、ユーザー中心の視点からは、「サービスの利用のされ方」に応じて以下の3つの対応方針が考えられる。

  1. iPhoneアプリを通じたサービスの提供
  2. iPhone向けサイトの提供
  3. 既存サイトのiPhone対応度のチェック

 それぞれ具体的に見ていこう。

1.アプリを通じたサービスの提供

 現状ウェブサイトで提供しているサービスを、アプリケーションの形で提供することで、ユーザーの利便性を大きく向上させることができるケースである。

 ブラウザ経由ではなく、アプリでサービスを提供することのメリットには、

  • ブラウザを起動して、ブックマークや履歴から必要なページにたどり着くまでの数クリックが節約できる
  • 頻繁に使用するデータをアプリ内(端末内)に置くことで動作を高速化できる
  • iPhone独自のインターフェースで利用効率を上げられる

 といったものがあり、コミュニケーション系のサービスなど、非常に高い頻度で使われるもの(例:ソーシャルネットワーキングサービス)や、GPSやコンパスなどとの連携で利用効率が上がるナビゲーション系のサービス(例:道案内やグルメガイドなど)で、iPhone利用者だけに提供しても十分に投資を回収できる場合に向いている。

iPhone向けサイト(クリックすると拡大します)

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