誰もそうなることを必ずしも期待していたわけではないが、「avast!」と「Google Chrome」はソフトウェアの世界において、切っても切れない関係になるかもしれない。Googleの新しいブラウザであるChromeは、世界で最も人気の高い無償のセキュリティプログラムの1つであるavast!とタッグを組んだ。ユーザーが、Chromeもavast!も搭載されていないコンピュータ上でavast!インストーラを起動すると、それと同時にChromeをインストールするオプションが提供されることになる。avast!が登場してから21年になるが、avast!にとってもこのようなバンドルは初めてのことである。
avast!インストーラにおけるChromeオプションには、多くのプログラムが、経済的な支援と引き換えにインストーラに搭載する、より一般的なオプトアウト方式とは異なる点が2つある。1つは、Chromeがまだインストールされていない場合にのみChromeウィンドウを表示するという点だが、さらに重要な点は、インストールするかどうかをユーザー自身に積極的に選択させる点である。デフォルトでは、「yes, install(はい、インストールします)」と「no, don't install(いいえ、インストールしません)」のどちらのラジオボタンも選択されていない。もちろんユーザーは、インストールしたくなければ「いいえ」を選択しなければならないのだが、これにより、誤ってインストールを選択して、似たような便乗インストールを五月雨的に誘発してしまう可能性が大きく低下する。
avast!とChromeは、やや意外な組み合わせに感じられるか、少なくともChromeよりもavast!の方に利益があるように思われるが、avast!のユーザー数はChromeの2倍以上であることを忘れてはならない。Googleの製品管理担当バイスプレジデントを務めるSundar Pichai氏は10月末のChrome OSの記者会見において、Chromeのユーザー数は4000万人以上であると述べ、11月末にはNetApplicationsが、ブラウザ市場におけるChromeのシェアは0.35%増加し、3.93%になったと発表した。一方、チェコ共和国を拠点とするセキュリティベンダーAvastのウェブサイトによると、同社は、1億人目のユーザーとなった人に対し、同社が旅費を負担してプラハへの旅に招待する準備を整えているという。
Googleのある広報担当者は、他にも検討中の提携があることを、次のように述べてほのめかした。「Google Chromeに対するユーザーの反応はこれまでのところかなり良く、われわれはさらに多くの人にChromeを提供するための方法を引き続き検討している。その方法としては、現在avast!によって実施している配布のような、複数のチャネルによる配布も考えられる」(Googleの広報担当者)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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