トレンドマイクロは11月11日、業務情報の取り扱いに関する調査結果を発表した。転職や異動時に業務情報も持っていきたいという回答者が半数を超えたほか、機密情報の持ち出しは80%以上が特定、把握されないと考えているようだ。
トレンドマイクロでは10月2日から10月3日にかけ、日本国内在住の企業および自治体に勤務する社会人にインターネットを通じてアンケート調査を実施。1030人の有効回答者数を得た。
同調査によれば、社会人の58%が転職や部署異動の際に、業務で扱っていた何らかの情報を持ち出したいと考えていることが明らかになった。「どのような情報を持ち出したいか」という質問には、「自分で作成した仕様書や設計書、提案書などの文書(電子ファイル含む)」「取引先や顧客の名刺(名刺情報をまとめた電子ファイル含む)」「上司、同僚などの連絡先情報」「自分が送受信した電子メールのバックアップデータ」が上位に並んだという。
持ち出し禁止の機密情報だと自身が認識している情報であっても、「全て持ち出したい、有益な情報は持ち出したい」と回答したのは29.7%だった。
また、回答者の多くが勤め先の機密情報を持ち出せるとの認識で、勤務先で業務上の機密情報が漏れないように守られているかという質問には、「守られていない(漏れているかもしれない)」が12.3%、「守ろうとしているが、実効性に欠けている(やろうと思えば持ち出せてしまう)」が55.6%、「しっかりと守られている(絶対に漏れないようになっている)」が32.0%だった。
個人情報を除く機密情報については、「守られていない(漏れているかもしれない)」が11.8%、「守ろうとしているが、実効性に欠けている(やろうと思えば持ち出せてしまう)」が57.4%、「しっかりと守られている(絶対に漏れないようになっている)」が30.8%。
加えて、回答者の85.7%が自社の機密情報を無断で持ち出したとしても、情報の持ち出しを把握できないか、第三者から通報されたり情報漏洩事件として発覚しなければ特定されないと考えているという。
トレンドマイクロでは、「情報漏洩を防ぐためには、情報そのものを守り、機密情報が外部に持ち出されることを防ぐ対策が必要です。情報漏洩事件、事故につながる“機密情報持ち出し”を防ぐためには、特定の情報が外部に流出しそうになった際には即時にアラートを出して情報持ち出しを未然に防ぐような、人の運用に頼らない情報漏洩防止システムを利用することが効果的と言えます」と提言している。
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