市場調査会社のiSuppliが米国時間10月27日に発表した報告書によると、チップ業界は2009年になって初めて前年同期を上回る四半期の売上高予測が示されるなど、回復に向かっているという。
第4四半期のチップ売上高は、前年同期比で10.6%増となる見込み。iSuppliのマーケットインテリジェンス担当シニアバイスプレジデントであるDale Ford氏によれば、売上高が前年同期比で増加するのは2009年になって今回が初めてだという。
「現在の回復の種は第2四半期に蒔かれた」とFord氏は述べた。第2四半期には、メーカー各社が出荷受注比率の好転を報告し始め、今後の売上高増加の可能性を示した。Ford氏によれば、その後、第3四半期には、より連続的な売上高増加が発生したという。
チップサプライヤーが在庫を売りさばいたことで、半導体在庫は第3四半期に、より正常な水準に戻った、とFord氏は付け足した。
しかし、全体的に見れば、2009年は厳しい1年だった。2008年に5.4%減少した半導体世界市場の売上高は、2009年にはさらに16.5%縮小すると見られている。
また、iSuppliは今回の報告書に関する注意点も述べている。Ford氏によれば、四半期売上高の連続的な増加は2010年に入っても継続するが、売上高の増加幅がそれほど大きくないため、半導体の売上高が景気後退前の水準まで回復するのは2011〜2012年になるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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