NII、最大40Gbpsの次世代学術情報ネットワーク「SINET3」の本格運用開始

 国立情報学研究所(NII)はこのほど、次世代学術情報ネットワーク「SINET3」の本格運用を開始したことを発表した。

 NIIでは、大学などの情報ライフラインである「SINET」と、先端学術研究機関を最大10Gbpsの高速通信回線で結ぶ「スーパーSINET」の2つの情報ネットワーク基盤を運用している。これらの新たな基盤として、必要な高機能化と多機能化に応えるため、SINETとスーパーSINETの2つの基盤をシームレスに統合し、さまざまな革新技術を導入した最先端情報通信基盤「SINET3」を構築した。

 SINET3は、大学などと連携して構築を進めている最先端学術情報基盤(CSI)の中核を担うネットワークとして、光IPハイブリッド技術と最大40Gbpsの基幹回線を採用し、世界初の先進機能を実用化したもの。新たにネットワーク機能を提供することにより、先端研究分野の多様なニーズや情報流通環境の変化への柔軟的対応が可能な、機能性と経済性を両立させたネットワークを実現した。

 SINET3はレイヤ1スイッチとIPルータを組み合わせることで、さまざまなサービスをひとつのネットワークに収容している。また、ネットワークを複数ループ構造で構成し、基幹回線の迂回回線路と障害発生時の高速迂回機能を備えることで、災害や障害に強い信頼性の高いネットワークを実現している。マルチレイヤサービスやマルチVPNサービス、マルチQoSサービス、帯域オンデマンドサービスなど、利便性の高いサービスの提供が可能だ。

 SINET3の運用開始により、これを中核とするCSIはイノベーション基盤として大学など学術情報資源の効率的な共有と多様な研究連携が可能となる。今後もNIIは、関係機関との協力や連携により日本の高度な情報通信ネットワークの構築を図り、学術情報流通基盤の飛躍的発展、さらには学術イノベーションによる未来価値の創出に貢献するとしている。

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