株式会社ノークリサーチは、中堅・中小企業における業務システム購入先のサービス/サポートに関する最新の評価調査結果を発表した。
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2010年10月12日
中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価調査報告
株式会社ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1 東京芸術センター1705:代表伊嶋謙ニ03-5244-6691 URL:http//www.norkresearch.co.jp)は、中堅・中小企業における業務システム購入先のサービス/サポートに関する最新の評価調査結果を発表した。
※ 2010年8月に年商500億円未満の国内民間企業1400社に対してアンケート調査を実施
※ 本リリースは『2010年版中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート』のダイジェスト
※ 図表につきましては以下のURLをご覧ください
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▼独立系/事務機系の顧客数ベース購入先シェアでは引き続き大塚商会が首位を維持
▼ユーザ企業は「機能」「価格」を重視しがちだが、「習得のしやすさ」は隠れた必須要素
▼顧客を理解することは重要だが、売り手視点の過剰なコミュニケーションは避けるべき
▼今後の購入先選定では、実績や評判よりも保守体制など実質的な評価が重視される
独立系/事務機系の顧客数ベース購入先シェアでは引き続き大塚商会が首位を維持
以下のグラフは最も主要な業務システム委託先/購入先として挙げられたもののうち、独立系/事務機系に属するもの(ハードウェアやネットワークインフラといったIT活用に必須の商材を持った大手企業との資本関係などの強い関係を持たないIT企業、本調査では委託先/購入先を「独立系&事務機系」と「メーカ系&キャリア系」に大別している)の比率(最も主要な委託先/購入先の顧客企業数ベースのシェア)を示したものである。「大塚商会」「リコー(系列企業を含む)」「富士ゼロックス(系列企業を含む)」の上位三社はいずれも事務機販売を通じて定期的にユーザ企業を訪問するルートを持っており、こうした継続的なつながりが業務システムの委託先/購入先として選ばれる一つの大きな要因であることを裏付けている。また、四位には「オービック」が入っており、業務システムに特化したSIerしては中堅・中小市場の中で大きな存在感を示している。
ユーザ企業は「機能」「価格」を重視しがちだが、「習得のしやすさ」は隠れた必須要素
以下のグラフは「業務システムを評価する際に重要と考えるもの(複数回答3つまで)」を尋ねた結果を年商別に集計したものである。いずれの年商帯においても過半数が「機能」「操作性」「コストパフォーマンス」を挙げている。一方、「習得のしやすさ」についてはあまり重視されていない。しかし、中堅・中小企業においては「製品/サービスの機能は十分だが、ユーザのスキルがそれに対応できない」というケースも多々ある。ユーザ企業は「価格に比べて機能がどれだけ多いか?」という点を重視してしまいがちだが、「自社で本当に使いこなすため何が必要か?」も忘れてはならない大切な観点だ。機能を網羅した星取表と、価格の手軽さといった「モノ」の観点からの提案だけでなく、ユーザ企業が業務システムを使いこなせるようになるための教育や支援といった「コト」の観点も併せた啓蒙を行うことが、中長期的な顧客満足度の向上には重要な要素となってくる。本リリースの元になっている「2010年版中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート」では委託先/購入先別の満足度評価も多数掲載されている。以下は主要なメーカ系&キャリア系によって導入された業務システムの「機能」に関する満足度評価の結果を例として掲載している。
顧客を理解することは重要だが、売り手視点の過剰なコミュニケーションは避けるべき
以下のグラフは「業務システムの委託先/購入先の提案/販売時における評価で重視する項目(複数回答3つまで)」を尋ねた結果を年商別に集計したものである。
いずれの年商帯においても過半数が「要件に合致した提案」「ニーズの把握や理解」「システム構築力」を挙げており、「提示された価格」がそれに続くといった傾向になっている。年商5億円未満の小規模企業では「提示された価格」が「システム構築力」とほぼ同じ比率であるが、年商5億円~500億円の中堅・中小企業では「提示された価格」は他の上位項目よりも低い比率となっている。依然として厳しい経済環境が続く中、中堅・中小企業に受け入れられるには低価格であることが最も重要な条件であると考えてしまいがちだ。しかし、上記の結果はユーザ企業が価格一辺倒ではなく、自社に適合したソリューションを重視していることを示している。「コミュニケーション」も重視される傾向が低いが、「要件に合致した提案」「ニーズの把握や理解」が多く挙げられていることから、ユーザ企業を理解するための対話は極めて重要だ。だが、売る側の論理で過剰にユーザ企業に対する接触を試みるのは避けるべきだろう。
また、「見積の速さと的確さ」「納期の早さと正確さ」といった受発注におけるスピードはあまり重要視されていない。ただし、これはあくまでユーザ企業から見た見解であって、ユーザ企業にソリューションを届ける販社やSIerにとっては「見積の速さと的確さ」「納期の早さと正確さ」は重要なファクタである。ハードウェアやソフトウェアのメーカはその点を留意しておく必要がある。
本リリースの元になっている「2010年版中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート」では委託先/購入先別の満足度評価も多数掲載されている。以下は主要な独立系&事務機系の委託先/購入先の提案/販売時における「ニーズの把握や理解」という観点での満足度評価の結果を例として掲載している。
今後の購入先選定では、実績や評判よりも保守体制など実質的な評価が重視される
以下のグラフは「業務システムの委託先/購入先選定における各評価項目の重視度」を年商500億円未満の中堅・中小企業全体で集計した結果である。(本リリースの元になっている「2010年版中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート」では年初別、業種別、主要な委託先/購入先別での集計も含まれている)「保守体制」「製品やサービスの販売価格」「保守/サポートの料金」「自社業務との適合性」の四つがともに3.9ポイント台で上位に並んでいる。年商別に見ると、年商50億円未満の小規模企業および中小企業では「保守体制」が四番目に位置しているが、年商50億円以上の中堅企業では「保守体制」が一番目ないしは二番目と高い位置にある。中堅企業では自社における業務システムの重要度も高くなり、業務システムの停止が業績に与える影響も大きくなる。そのため委託先/購入先に対しては担当の営業マンやSE個人の努力ではなく、組織体制を組んだ上での対応が求められることが大きな要因と考えられる。
その一方で、「以前から付き合いがあるかどうか」については重要度が低くなっている。既存の主要な委託先/購入先の選定理由としては「自社に馴染みがあること」が多く挙げられているが、今後の選定においては必ずしも重要視されてはいない点に注意する必要がある。
さらに「メーカ直販による安心感」もあまり重要ではなく、むしろメーカから発せられる情報を自社のレベルに噛み砕いて伝達する役割を委託先/購入先に求めていると考えられる。だが、「ワンストップで対応できるかどうか」がそれほど上位に位置していないことから、全てを一社に委ねたいという意向が強いわけではない。また「業界内での販売実績や評判」についてもそれほど重視されていない。
『既に付き合いがあるか、業界での評判はどうかといったことにはこだわらず、自社業務にあった製品やサービスを提示し、それをしっかりとした組織体制と妥当な料金で提供してくれる委託先/購入先』が今後の選定における一つの理想像と考えられる。
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『2010年版中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート』
「中堅・中小のユーザ企業は業務システムの売り手をどうやって選び、どんな評価を下しているのか?」を知ることが、中堅・中小のIT市場を攻略するための第一歩
【価格】99,750円(税込)
【媒体】CD-ROM (分析サマリ: Microsoft Word形式、集計データ: Microsoft Excel形式)
【主な集計データ】
1. 業務システムの委託先/購入先として最も主要なもの
2. 主要な委託先/購入先を経由して導入したIT関連資産やサービス
3. 主要な委託先/購入先の選択理由
4. 業務システムを評価する際に重要と考えるもの
5. 主要な委託先/購入先によって提案/構築/運用された業務システム評価
6. 主要な委託先/購入先によって提案/構築/運用された業務システムの導入効果
7. 業務システムの委託先/購入先の「提案/販売時における評価」で重視する項目
8. 「提案/販売時の活動」における主要な委託先/購入先の評価
9. 業務システムの委託先/購入先の「保守/サポート時おける評価」で重視する項目
10.「保守/サポート時の活動」における主要な委託先/購入先の評価
11.主要な委託先/購入先として選んだ業者を今後も利用するか
12.業務システムの委託先/購入先選定における各評価項目の重視度
13.主要な委託先/購入先に今後望む事柄
【お申込み方法】inform@norkresearch.co.jp宛にメールにてご連絡ください
各種カスタムリサーチのご案内
「カスタムリサーチ」はクライアント企業様個別に設計・実施される調査とコンサルティングです。
1.調査企画提案書の提示:
初回ヒアリングに基づき、調査実施要綱(調査対象とスケジュール、費用など)をご提案させていただく
2.調査設計:
調査企画提案に基づき、具体的な調査方法の選定、調査票の設計/作成やインタビュー取材計画立案を行う
多彩な調査方法が活用できます。
定量調査(アンケート調査)
ユーザ企業の実態とニーズを数値的に把握したい
販社やSIerが望む製品やサービスの動向を知りたい
定性調査(インタビュー調査)
ユーザ企業が抱える課題を個別に詳しく訊きたい
販社やSIerがベンダに何を期待しているかを訊きたい
デスクトップリサーチ
競合他社の動向などを一通り調べたい
3.実施と集計:
設計された調査を実施し、その結果を集計する
4.分析:
集計結果を分析し、レポートを作成する
5.提言:
分析結果を基にした提言事項を作成し、報告する
本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。
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株式会社ノークリサーチ
調査設計、分析、執筆:岩上由高
東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
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