マルウェア活動状況(7月)の分析結果、ウェブ攻撃が多発
G Data Software株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:Jag 山本)は、ウイルスラボにおけるデータ解析の結果、2010年7月にジーデータ製品によって検出されたウイルスの傾向として、ウェブ関連の感染攻撃の比率が高いことを見出しました。
G Dataセキュリティラボで収集しているマルウェアのデータを分析した結果、7月の総報告数は713,858件で、6月よりも4.5%増加しました(注:報告数は、1台のマシンで同じマルウェアが発生しても1とカウントしています)。
7月に多発したウイルス上位10(G Dataセキュリティラボ調べ)
順位 名称 種別/特徴 比率動向*
1 JS:Pdfka-OE [Expl] エクスプロイト/PDF脆弱性 3.93% 並行
2 HTML:Iframe-inf トロイの木馬型/アイフレーム悪用 3.57% やや上昇
3 WMA:Wimad [Drp] トロイの木馬型/偽音声・動画ファイル 2.15% やや下降
4 HTML:Iframe-U[Trj] トロイの木馬型/アイフレーム悪用1.94% new
5 Worm.Autorun.VHG ワーム型/USBメモリ感染1.44% やや下降
6 HTML:Script-inf スクリプト/スクリプト悪用1.36%やや下降
7 HTML:RedirME-inf[Trj] トロイの木馬型/ウェブ・リダイレクト0.69%new
8 Saturday 14th-669 狭義のウイルス型/メモリ常駐 0.68% 下降
9 Trojan.Autorun.EU トロイの木馬型/USBメモリ感染 0.59% new
10 Trojan.FakeAV.KZQ トロイの木馬型/偽ウイルス対策ソフト 0.39% new
*「動向」は、前月との順位の違い、「上昇」は2以上の上昇、「やや上昇」は1~2の上昇、「並行」は同位、「やや下降」は1~2の下降、「下降」は2以上の下降を表す。
上記のように、報告数の多かった上位10種をみると、そのうち6種がウェブ関連のマルウェアでした。
サイト内に別ページを表示させるアイフレーム内に不正プログラムもしくは不正サイトへのリンクURLを埋め込んでいる「HTML:Iframe-inf」(2位)や、隠しアイフレームを付加し感染させる「HTML:Iframe-U [Trj]」(4位)、暗号化されたスクリプトを悪用した「HTML:Script-inf」(6位)、不正サイトへとリダイレクトさせる「HTML:RedirME-inf [Trj]」(7位)、が上位を占めました。
さらに、音楽・動画ファイルと偽るウイルス(3位)、偽ウイルス対策ソフト(10位)も、ウェブから感染するマルウェアでした。
なお、最も多く検出されたのは、PDFの脆弱性を利用したウイルス「JS:Pdfka-OE [Expl]」で、全体の約4%を占めました。これは、2010年1月以降7カ月連続で1位となりました。一般的にPDFからの感染はそれほど気にされませんが、ウェブからのダウンロードやメール添付などを悪用し感染させようとするものですので、引き続き警戒が必要です。
その他では、ウィンドウズの脆弱性を利用してUSBメモリのオートランから感染させる「Worm.Autorun.VHG」(5位)と「Trojan.Autorun.EU」(9位)も、ここ数カ月継続して多発しています。
なお、ウイルス「Saturday 14th-669」(8位)は、メモリ常駐型でCドライブから感染するもので、名称にあるとおり、まさしく8月14日は土曜日にあたりますので、8月は特に注意すべきでしょう。この機会にハードディスクをフルスキャンされることをお勧めします。
近年のウイルスは、新種が膨大に発生しており、かつ、多種多様です。メール、ウェブ、USBメモリ、その他さまざまな経路で侵入し攻撃を仕掛けてきますので、全方位的に対策を行うことが必須です。
*PDFリリースならびに表の画像は、下記URLにあります。
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25周年を迎えるジーデータソフトウェア
G Data Softwareは、1985年に創業し、1987年に世界最初の個人向けウイルス対策ソフトを発売した、ドイツのセキュリティソフトウェア会社です。EUを中心に、個人向け・法人向け製品を展開しています。日本法人は2007年に設立しました。最大の特徴は、ダブルエンジンによる世界最高位のウイルス検出率です。また、新種や未知ウイルスへの防御、フィッシング対策、迷惑メールへの外国語フィルターなど、インターネットやメール環境を安全・快適にする機能を豊富に搭載しています。
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