【レポート・ガイドライン】
移動体通信市場の予測(2009 - 2012年度)
2008年度は、復調の兆しが見えてきたNTTドコモと、急成長を遂げたイー・モバイルの動きが目立った年であった。2009年度も後半に差し掛かり、各社とも3.9G導入に向けたビジョンが少しずつ固まりつつある。今後既存技術である3Gや3.5Gサービスと併行しながら、各キャリアがどのように新技術へと切り替えていくかに注目が集まってきている。
2006年10月に始まったMNP(Mobile Number Portability)前後において「ひとり勝ち」を謳歌していたKDDI、2007年1月に月額980円で1時から21時まで加入者間通話が無料(定額)になるという「ホワイトプラン」や話題性のある端末で一躍注目を集めたソフトバンク、そして2008年度においては地道にこれまでの改善点を克服してきたNTTドコモと、音声サービス参入や得意の割賦販売方式で勢いに乗るイー・モバイルが台頭してきた。
すでに飽和状態といっても過言ではない日本市場においては、今後2台目需要が中心になっていくと考えられる。競争はさらに激しくなり、ソフトバンクの低価格路線が引き金となって、各キャリアによる利用料金の引き下げ合戦が始まっている。音声ARPUは04年度から08年度にかけて年平均12%のスピードで下落を続け、キャリアの収益を圧迫する要因となっている。その一方で音声ARPUの下落分を吸収する程ではないが、データ通信の利用が急速に拡大しつつあり、データARPUは年平均6%の勢いで上昇している。
こうした中、データ通信の利用をさらに促進する要素としてLTEを含む次世代通信への動きが具体化してきた。NTTドコモは、世界の多くのキャリアが採用すると見られるLTEを世界に先駆けて2010年12月を目標に商用化する方針である。KDDIは出資会社のUQコミュニケーションズを通じて2009年7月よりモバイルWIMAXサービスを開始しており、またLTEに関しても2012年より開始する予定である。ソフトバンクとイー・モバイルも2012年頃を目処にLTEを開始する予定だが、その前段階として導入が比較的容易であるDC-HSPAというHSPAベースの高速サービスを展開することを表明している。ウィルコムについては2009年10月より次世代PHSサービスを開始している。
端末に関しては2008年7月にソフトバンクがiPhone3Gを発売したことで一躍脚光を浴び、その後2009年7月にはNTTドコモがAndroid携帯を投入するなどタッチパネル型スマートフォンが急激に普及した。またオープンプラットフォームの端末が急速に広まったことにより、日本特有の垂直統合型モデルに少なからず影響を与え始めたと見受けられる。
このような状況の中で起こる様々なイベントや事象を考慮し、ROA Groupでは2012年度末の移動体通信加入者が1億2,500万件に達し、2005年度から2012年度までのCAGR(年平均成長率)が3.92%になると予測した。
【調査範囲】
本レポートでは日本市場の決算期に準じて、2008年4月 - 2009年9月の1年半のイベントを対象とする。この期間における日本移動体通信市場の各キャリアのイベントやトピックをカテゴリー別にまとめ、キャリアの動向と特色について分析している。また、2001年度から現在までの日本移動体通信市場の概要や実績の分析と、さらに我々が考えうる日本市場の経済、規制環境、関連プレイヤーの動向、また人々のライフスタイルなどを含む将来的なイベントを考慮し、2012年度までの市場予測を行っている。
【調査方法】
本レポートは、ROA Group独自の国別予測方法を用い、2009年度から2012年度までの移動体通信市場についての予測を行っている。またこの予測は、移動体通信市場におけるキープレイヤーであるキャリア(新規参入事業者を含む)についての基本調査(Primary&Secondary)と、ROA Groupの社内レポートや蓄積されたノウハウに基づいて行われている。
【調査レポート】
市場別の移動体通信市場の予測 日本携帯電話市場の予測
2008年度の分析・2009 - 2012年度の市場予測
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