アニメ番組「サウスパーク」の最近のエピソードで、主役4人組のうちStanとKyleの2人がノリノリでビデオゲーム「Guitar Hero」をしている光景に、部屋いっぱいの友人が見入っているシーンがあった。
2人がゲームをしているところへStanの父親が入ってきて、「お前たち、本当にかっこいいものを見たいか?」と言ってエレキギターを弾き始める。
一瞬、部屋の中は静まり返る。やがて、Stanがいぶかしげに尋ねる。「パパ、何してるの?」
「俺は本物のギターでこんな曲をたくさん弾けるんだぞ。お前たち、どうやるか教えてほしいか?」とStanの父。
「ばからしい」と、Stanは吐き出すように言い返す。
そんなこともなかろう、とギターの先生たちは言う。確かに、Guitar Heroシリーズは爆発的な人気で、シリーズ3作目の「Guitar Hero III:Legends of Rock」は発売第一週で1億1500万ドルの売り上げを達成した。ギターとロック、そしてギター教師にとって、この人気は久々の最高に明るい話題かもしれない。
「子どもたちがGuitar Heroで遊んでいるのを見ると、私の仕事は今後数年間は安泰だという思いが湧いてくる。こうした子どもたちはGuitar Heroを本当に楽しんでいるし、実際に(ゲームを通じて)古典的なロックに関心を向けてきている」と、New York City Guitar Schoolのオーナー、Dan Emery氏は指摘する。
実際、Emery氏はGuitar Heroのことを、たぶん自分の学校が求めうる最高の生徒募集ツールだと思っているという。
「(今ゲームをしている子どもたちが)20代になって自由に使える収入を手に入れたとき、実際にギターを弾こうと決めてわれわれのところに電話をかけてくることも、十分考えられる」(Emery氏)
Guitar Heroがきっかけで本物のギターを弾き始めた人(子どもや大人)の正確な数を知るのは難しい。しかし、もしかするとGuitar Heroは、Richard Linklater監督のヒット映画「スクール・オブ・ロック」以来のもっとも強力なギターの宣伝になっているのかもしれない。
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