PCゲーム業界の景況はいたって順調。PCゲームの売り上げが業績を左右するどの企業のエグゼクティブに聞いても、そういった答えが返ってくるだろう。
米国時間2007年11月16日からカリフォルニア州アラメダで開催されたNvidia主催の「GeForce LAN 4」イベントには、PCゲーム業界のさらなる躍進を誓うため、NvidiaやIntel、Microsoft、Electronic Arts、Crytekの関係者たちが一同に顔を揃えた。パネリストがPCゲーム業界の堅調さを報告すると、「Crysis」をプレーするために週末の2日間をつぶす予定で集まった何百人という熱烈なPCゲーマーたちがいっせいに激励の声を上げた。
Microsoftの「Xbox 360」や任天堂の「Wii」、ソニーの「PLAYSTATION 3」をはじめとするゲーム機が大ヒットしたことを受けて、昨今のPCゲーム業界は守勢に立たされている。かつてはシリアスゲーマーにとって唯一のプラットフォームであったPCだが、より安価なゲーム機が普及し、その処理能力が強化され続ける中、やや勢いを失った感がある。アメリカの調査会社NPDによると、2006年におけるPCゲームソフトウェアの売り上げは、15億ドルを記録した2001年から大幅にダウンし、わずか9億7000万ドルにとどまった。
一部のパネリストからは、デジタル配信型のゲームが増加しているにもかかわらず、これらのゲームの数値が売り上げに算入されていないことが指摘され、Microsoftの「Games for Windows」グローバルプロダクトマネージャーであるMichael Wolf氏からは、ゲーム機全体と比較しても、PCゲーム人口の方が依然として多いことが指摘された。それでもなお、さまざまな問題について語るエグゼクティブたちの論調は、守勢に躍起になっているようにしか聞こえなかった。
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