競合ではなく協調を--グーグルCEOが示したモバイル事業者との協力姿勢

文:Marguerite Reardon(CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年02月19日 07時30分

 スペイン、バルセロナ発--Googleの最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏は現地時間2月16日午後、当地で開催のGSM AssociationのMobile World Congressで壇上に上がり、ワイヤレスネットワーク事業者に和解を申し出た。

 Schmidt氏がスピーチを行ったのは、世界最大のモバイル事業者VodafoneのCEOであるVittorio Conao氏が、Googleはモバイルバリューチェーンにおいて力をつけすぎていると示唆した数時間後だった。Canao氏は16日の基調講演の中で、テレコミュニケーション業界に対し、モバイル検索におけるGoogleのように市場の70〜80%をコントロールする企業には規制機関の注意が向けられるべきだと警告した。

 Googleは一部のモバイル事業者と険悪な関係になっているが、Schmidt氏は、独占的なふるまいに対する懸念については答えず、Googleとワイヤレス業界が、消費者にサービスを提供する上でどう協力していくかについて、自身の考えを強調した。Schmidt氏は、Googleはワイヤレス事業者やアプリケーション開発者と提携して、消費者に優れたモバイルウェブ体験を提供し、それにかかわるすべてのパートナーが利益を得られるようにすることを望んでいると語った。

 「最終的には、これら事業はエンドユーザー重視の姿勢を続けられる程度にまで成功するだろう。最高のパートナーシップはそこから始まるのであって、業界を分割したり、人々の行動を制約したりすることから始まるのではない」。Schmidt氏はこのように述べ、最高のパートナーシップとは、関係者すべてが、消費者にサービスを提供することで多額の利益を得られるものでもあると付け加えた。

 Mobile World Congressで講演するGoogle最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏 Mobile World Congressで講演するGoogle最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏
提供:Marguerite Reardon/CNET

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