Microsoftは、ウェブで見る冬季五輪を、テレビで見る五輪にずっと近づけようとしている。
五輪のライブ映像配信にインターネットが広く使われるようになったのは北京五輪が初めてだが、現地時間2月12日に開幕のバンクーバー五輪では、ライブ放送中の一時停止、巻き戻し、リプレーといった「TiVo」のような機能を含め、さまざまな新しいオプションが用意される。さらに、放送局NBCは、「Silverlight」(Adobe Systemsの「Flash」に対抗するMicrosoftの技術)のアダプティブストリーミング機能を使用して、十分なインターネット接続環境がある人に最大720p HDの画質で五輪を見られるようにする。
「結局のところ、人々がやって来るのは動画を見たいからだ。皆できるだけ大きく、できるだけ高画質で見たいと思っている」。MicrosoftのシニアテクニカルエバンジェリストJason Seuss氏はこう述べる。
NBCは全体で、競技の生放送を400時間以上、競技全体のリプレーを1000時間以上提供する予定にしている。
アダプティブストリーミング技術では、そのほかにもさまざまな新機能が実現する。ストリームは、接続の品質に応じて動的にビットレートが変更され、それをさらに強化するため、動画は2秒ごとのセグメントに分割される。動画ストリームに対するこのアプローチによって、TiVoのような機能や、4分の1倍速のスローモーションで即座にリプレーする新機能が実現する。このリプレー機能は、冬季五輪の多くを占めるスピードの速い競技に特に適している。
また、アダプティブストリーミング技術によって、ライブストリームとオンデマンドリプレーの厳格な区別がなくなる。
以前は、イベントをライブで見たければ、イベントが進行していてもその時点から見始めなければならなかった。オンデマンドで見るには、イベントが終わってから、さらにしばらく待たなければならなかった。アダプティブストリーミングによって、NBCとMicrosoftは、その境界を取り払うことができる。つまり、イベントが始まっていればいつでも、始めから見ることができる。
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