米国時間1月27日、Microsoftの本社では、何人かが壁に頭を打ちつけていたに違いない。
消費者向けタブレットコンピュータというコンセプトが追求され始めてから10年が経過した今、タブレットをメインストリームにしたという栄誉(とそれに伴う売り上げ)をAppleが手にする可能性が、高くはないかもしれないが、出てきたように見える。
PCメーカーは何年も前からタブレット型のコンピュータを販売しているが、このコンセプトは、一般ユーザー向けデバイスとしてではなく、医療や運輸といったニッチなビジネス市場で主に受け入れられている。
そうは言っても、Microsoftが努力をしてこなかったわけではない。Bill Gates氏が初めてタブレットPCというコンセプトについて語ったのは、2000年に開催されたCOMDEXでのことだった。
Gates氏はその1年後、Compaq Computerのハンドヘルド端末「iPAQ」を巨大化したような同社製プロトタイプなど、さまざまな機種を公開した。
「来年には、皆さんの多くがタブレットPCでメモをとるようになっていることを願う」。Gates氏はCOMDEXの聴衆に対し、こう語った。
しかし、Gates氏の提案を受け入れた人はほとんどいなかった。
Microsoftは、手書き入力を改善するなど、このコンセプトを洗練し続けたが、タブレットはニッチな製品に留まっていた。売られていた「タブレットPC」の大半は、実際にはAppleのデバイスのようなスレートモデルではなく、スクリーンが回転するノートPCだった。
比較的最近では、Microsoftは「Project Origami」として知られる消費者向けタブレットのプロジェクトに取り組んだ。同社は、Origamiが何なのかを人々が知る前から、このコンセプトに関してかなりの注目を集めることに成功した。
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