Googleは、言葉の壁を低くする新たな取り組みの1つとして、検索結果をある言語から別の言語へ翻訳する機能を提供している。
同社は、検索結果ページの上部に表示される「show options」ボタンに翻訳機能を追加するプロセスに取り組んでいる。「この機能は少し前から『Google Translate』で提供しているが、今はそれをGoogle検索に完全に統合することで、ウェブ全体のページからの検索結果を、ユーザーが理解できない言語で書かれたものであっても、より簡単に発見し読めるようにしようとしている」。同プロジェクトのテクニカルリーダーMaureen Heymans氏とプロダクトマネージャーのJeff Chin氏はブログ記事の中でこのように述べている。
このオプションをクリックすることで、ユーザーが目にする検索結果が劇的に変化することがある。例えば、筆者が従来の方法で「Taipei Museum of Fine Art」を検索すると、表示されるのは大半が英語の検索結果だ。しかし、翻訳された検索結果では、さまざまな観点からの中国語のウェブサイトが表示された(下記の画像を参照)。その中には、英語の単語が1つもない中国語版Wikipediaの記事も含まれており、便利なことに、リンクをクリックするとこの記事もGoogleによって翻訳された。
世界中の情報を整理し、普遍的にアクセスできるようにするというGoogleの使命において、翻訳は明らかに必要なツールだが、それは技術的に容易ではない。Googleは同社の大規模データ処理手法を翻訳に応用している。これには、異なる言語で同一内容の文章を比較する機械学習アルゴリズムを用いている。
言語は人間同士の情報伝達の根幹にあるものだ。そして、ウェブを理解しようとするGoogleの取り組みの大部分は人々が何を話しているかに基づいているため、言語が同社の関心の中心となる。Googleは「YouTube」動画における音声の自動字幕作成機能や、「Google Voice」におけるボイスメールのテキスト変換機能、電話ベースの「Google 411」サービスでの音声認識と機械音声の組み合わせを提供しており、テキストだけでなく音声も理解しようとしている。
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