Googleは、ウェブと自社のビジネスのためにコンピューティング業界を変革しようと常に熱心であり、生まれたばかりであるが今後重要なものとなる可能性のある2つのプロジェクト、同社の実験的なプログラミング言語「Go」とウェブブラウザ「Google Chrome」を結び付けようとしている。
具体的には、Goで書かれたプログラムを、Googleの「Native Client」ソフトウェアが組み込まれたウェブブラウザ内で直接実行できるようにする基盤を構築しようとしている。Native Clientは、ブラウザベースのプログラムを、今日広く使われているJavaScriptで可能なスピードよりも速く実行できるように設計されている。未だ初期段階ではあるものの、Chromeに組み込まれており、ほかのブラウザではプラグインとして利用できるようになっている。
Goのソースコードを覗いてみると、Native Clientの短縮形である「NaCl」という記述が見つかる。Goチームの主要メンバー5人のうちの1人であるRob Pike氏は、米国時間11月11日のインタビューで、実際Native ClientはGoの計画表の一部になっていると述べた。
「われわれは、8g(Intel『Core』製品のようなx86チップ向けのコードを生成するコンパイラ)を使用したGoに初期段階のNative Clientサポートを実装している。Native Client実装の細部による制限があるが、いずれNative Clientに変更が加えられて、Goが同環境における本格的な言語となることを願っている」(Pike氏)
Native Clientのコンパイラ(人間が書いたものをコンピュータが実行できるソフトウェアに変換するツール)は、コンピュータをウェブからダウンロードされたNative Clientモジュールの攻撃にさらす可能性のある、各種ソフトウェア命令を排除するように、特別に変更されている。さらにNative Clientソフトウェア自体が、そのようなモジュールを実行前にチェックする。このセキュリティアプローチがセキュリティ精査に耐えられるとすれば、結果として、PC上でネイティブに動作する通常のソフトウェアに近いスピードで動作するブラウザベースのソフトウェアが誕生することになる。
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