Microsoftがついに、「Microsoft Office」アプリケーションスイートのウェブベース版を、初期テスト用に公開し始めた。われわれは米国時間9月17日、ウェブ上の「Excel」と「PowerPoint」(注目すべきことに、本稿執筆時点では「Word」はまだだ)の「テクニカルプレビュー」版にアクセスしてみた。これを「Google Docs」と比較するのは当然のことだろう。
われわれがアクセスしたバージョンのExcelは、機能の面でGoogle Docsと最もよく似ていた。同時編集もできる。つまり、2人以上の人が1つのスプレッドシートで同時に作業できる。Google Docsのスプレッドシートアプリケーションと同じように、1人がスプレッドシートの一部を更新するとすぐに、そのシートを見ているすべての人に対して変更が反映される。これはリアルタイムとはいかないまでも、それに十分近い。ユーザーは、変更を反映させるためにファイルを「保存」する必要はない。
編集機能そのものについて言えば、ウェブ版のExcelはGoogleをしのいでいる。機能はPC版の同製品に匹敵するようになるだろうし、もちろんユーザーインターフェースも、Googleのような昔懐かしくもすっきりとしたプルダウンメニューではなく、PC版と同じ(Officeユーザーにはおなじみの「リボン」)だ。この製品のウェブ版とPC版との共通性によって、デスクトップのOfficeアプリケーションとそのウェブ版とを行ったりきたりするのは容易になるだろう。
ウェブベース版Excelのユーザーインターフェースは、われわれがプレビュー版で見たところ、このアプリケーションの従来のバージョンに極めて近い。アプリケーションを使いこなせるようになるには時間がまったくかからない。デスクトップ版よりずっと動作が遅いというだけだ。これが非常に早い段階のプレビューであることを考えれば、このウェブアプリケーションにタブや機能の多くが欠けていることには、われわれは驚かなかった。それでも、「Windows」で作成されたExcelファイルの、複雑なフォーマット、データベース要素、図表は、優れた「忠実度」(これはMicrosoftの言葉だ)でウェブに移される。文書の編集をデスクトップからウェブに変えても、変換の過程でユーザーが失うものはなさそうだ。
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