個人的にブラウザメーカーに感謝をささげたい。筆者のスクリーンがあまり大きくないことに気付いてくれたのだから。
筆者は、ディスプレイの有効領域で使えるものはすべて使いたいと望む1人だ。文章を書いているとき、受信ボックスをチェックしているとき、写真を編集しているとき、見られる領域が増えれば増えるほど、満足感も増し、生産性も向上する。
最大化ボタンが筆者の味方。ツールバーは敵だ。
だから、ブラウザメーカーがこの問題に新たな関心を寄せていることを伝えることができるというのはうれしいことだ。筆者にとって、この問題はウェブサイトを読む上で重要なことだが、新世代のウェブアプリケーションのためには本当に重要なことだ。ブラウザで画素が1列節約されれば、それを各ウェブベースアプリケーションで使うことができる。
Mozilla Foundationの最終的な目標は、ユーザーインターフェースを可能な限り背景に退けることだ。実際、現在開発中の携帯電話版「Firefox」では、ユーザーインターフェースは必要とされない限り非表示になっている。Mozillaのユーザーインターフェース担当リーダーAza Raskin氏は、「ユーザーが、何をしたいかではなく、どうやるのかを考えなければならない場合はすべて、われわれはソフトウェア作成者として失敗している」と言う。
しかし、ブラウザのデザインの見直しは簡単ではない。ユ―ザーはインターフェースが変わると混乱する可能性があるし、いくつかのコントロールは不可欠であるため、それらを隠せば問題が引き起こされることがある。
「UI(ユーザーインターフェース)を削ることの難しさは、認知か想起かということにある。人々は普通、自分が見ているものを使う。どのようにして、スクリーンを散らかさずに、ウェブ上のあらゆるものにワンクリックでアクセスできるようにすればよいのだろうか。これが、われわれが今も解決に取り組んでいる問題だ」(Raskin氏)
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」