世界はついに、モバイルミニタブレットへの準備ができたのだろうか。
Appleは、「iPhone」と「MacBook」の中間となるようなデバイスの開発を計画し、モバイルコンピューティングのギャップを埋める用意があるということが、過去数カ月間でかなり明らかになった。最近のThe Wall Street Journal(WSJ)の記事は、Appleの最高経営責任者(CEO)であるSteve Jobs氏が、療養休暇中に、iPhoneより大きいがMacBookより小さい、そのミッドサイズのモバイルデバイスに取り組んでいると伝えている。
そしてBusinessWeekは米国時間4月27日、Appleが「メディアパッド」を開発中であると報じた。これは、「iPod touch」や「Amazon Kindle」よりも大きいスクリーンでビデオを閲覧できるが、ノートブックよりも持ち運びしやすく、キーボードを持たないデバイスだという。
パーソナルコンピュータ業界は長い間、そうしたデバイスの実現に取り組んできたが、Amazon Kindleの初期の成功は別として、Ultra Mobile PC(UMPC)など、こういった試みでこれまでに発売された製品に買う価値があると人々を納得させた企業はない。それどころか、モビリティを高めようとしているPCメーカーは、コンピュータを使う新しい方法を見つけるのではなく、ノートPCを小さくする方法を探し出している。
2000年にさかのぼると、Microsoftの創業者であるBill Gates氏は、タブレットPCの良さを説いていたが、価格と、創造性に欠けたソフトウェアが組み合わされていたために、このカテゴリはニッチに追い込まれることになった。IntelとMicrosoftはその後、声高に宣伝するマシンをUMPCに変えた(のちにモバイルインターネットデバイス(MID)とリブランドされた)。数年たった今、そのマシンが飛ぶように売れているというわけではない。
つい最近、PCメーカーはネットブックを取り入れた。これは、基本的なウェブサーフィンと電子メールのために設計された、小さく安価なミニノートPCだ。しかし、ネットブックはPC業界の粗利益率をさらに悪化させつつあり、また本格的なノートブックのユーザーインターフェースを小さなパッケージに押し込もうとしている。そしてAppleは、このカテゴリにそれほど熱心ではないようだ。
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