シアトル発--間違ったつづりだらけの、ばかばかしいキャプションが添えられた猫の写真で、一体どのようにして帝国を築くことができるのだろうか。
インターネットのほとんどのファンが知っているように、「I Can Has Cheezburger」は最も人気のあるサイトの1つになっている。日々寄せられるLOLCatたちの写真が限りないユーモアの源であり、この瞬間にも、職場で誰かがこのサイトを見ながらクスクス笑っていると思って間違いない。
ところで、I Can Has Cheezburgerはどのようにして始まったのだろうか。
米国時間8月22日に当地で開催されたGnomedexカンファレンスで、I Can Has Cheezburgerの最高経営責任者(CEO)であるBen Huh氏が、同サイトの起源や、誰もが知る有名サイトになっただけでなくインターネットで最も人気のあるミームの先駆者(創始者とまではいかなくても)になるまでのさまざまな節目について語った。
Huh氏にとっての「LOL時代」は、まだLOLCatがかなり目新しい現象だった数年前に始まった。当時、LOLCatのテーマはほとんどが中傷や性的なものだった。数年前、インターネットではやった有名な「Ceiling cat is watching you masturbate」のLOLCatを覚えている読者もいるかもしれない。
その当時、こうした小ネタをやりとりできるサイトは存在せず、電子メールやインスタントメッセージで送信されていた。しかし、たくさんの小ネタがおおざっぱに貼り付けられ、もっとおもしろいものがあれば、それが追加されるサイト以外で、おもしろい小ネタ集を見つけるのは難しかった。
しかし、2007年1月11日、状況は一変した。
Huh氏いわく、その日、I Can Has Cheezburgerの最初の創設者であったEric Nakagawa氏とKari Unebasami氏は、「I Can Has Cheezburger?」のキャプションとともに鳴いている、今では有名になった灰色のふわふわした毛の猫を見て、LOLCatを思いついた。
どんな理由かはわからないが、その猫にはぴんと来るものがあったという。2人はすぐにicanhascheezburger.comを登録し、サイトを始めた。
当時は問題ではなかったが、利用者が自分のLOLCatを投稿できるようにサイトを構築し、サイトが次第に大きくなり、icanhascheezburger.comと言えばLOLCatのミームが思い浮かべられるようになると、似たようなURLを登録してその人気に便乗しようとする人々が出始めた。
「ひとつ助言をすると、ドメインを買うときには、そのドメインのつづり間違いのすべてを一緒に買ったほうがいい。(中略)というのも、(「I Can Has Cheezburger」の)つづり方は100万通りもあるのに、それらはわたしたちのものではないからだ」(Huh氏)
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