サンフランシスコ発--Udi Manber氏は、Googleの主な課題を「入力したことに対して、必要な情報を与えてほしい」という人々の期待を代弁する表現を使って要約した。
つまり、Googleは人間をよく理解するためにコンピュータを利用すべきだということだ。Googleの検索に関するエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めるManber氏は米国時間6月18日、当地で開催されたGilbane Conferenceでの講演でこのように述べた。
「ユーザーの質問を理解し、すべての知識を理解し、2つを適合させるのが理想だ」(Manber氏)
Googleの検索に関するエンジニアリング担当バイスプレジデントであるUdi Manber氏は18日、Gilbane Conferenceで講演した。
しかし、今はまだその理想が実現されていないため、Googleは近道をした。Googleはすべてのコンテンツを分析してまとめ、ユーザーのクエリを要約して、2つを適合させようとしている。
ずいぶん長い近道のように聞こえるが、明らかに、Googleは同社の基準、目標を非常に高く設定している。「Googleは、すべての言語で、かつ独自のやり方で、すべての質問に100ミリ秒以下で答えようと努力している。それも無料で」(Manber氏)
Manber氏の見解では、人間はやっと解かれ始めたばかりのパズルだ。同氏は「20世紀は自然を侵略した世紀だった。21世紀は人というものを理解する世紀になる」と述べ、コンピュータの使用はこの流れに沿うものだとした。「現在稼働している最大のコンピュータクラスタは、検索、電子メール、ソーシャルネットワーキングを行っている」(Manber氏)
Googleは特定のクエリに対して表示される結果の正確な決定方法を明かさないことで有名だが(これは上位に表示されたいと願う企業や目のやり場に困るウェブページが次第に消えてなくなることを願う人々の関心が高い話題である)、ついに口を開き始めた。Manber氏は5月、ブログの投稿で、今後数カ月の間に検索品質をさらに明らかにすると約束した。
Manber氏は講演の中で、Googleの検索品質のプロセスについていくつかの詳細を披露した。たとえば、Googleが検索結果の順番を決定するのに使用している「シグナル」は100以上あると述べた。言語から場所、さらにはユーザーのそれまでの検索行動まで(これは、ユーザーに合わせて検索結果を表示するGoogleの検索履歴機能が有効に設定されている場合だが)、さまざまなものがシグナルとなる。
また、Manber氏によれば、Googleには検索結果の質の分析にのみ従事する、何十人もの人たちからなるチームからなるチームが存在し、何百ものチャートによって質が測定されている。これらの従業員は、検索結果の向上を図るエンジニアを支援しており、Googleはエンジニアに新しい検索品質の方法を試してほしいと考えているとManber氏は述べた。
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