Appleの「iPhone」第2章がまもなく始まろうとしている。今回は少し違うものになることはすでに明らかだ。
テクノロジ業界にほとんど目を向けていない人でも、米国時間6月9日のApple最高経営責任者(CEO)Steve Jobs氏の「iPhone 3G」の発表に衝撃を受けたことだろう。Jobs氏によれば、Appleは2007年6月以来、600万台のiPhoneを販売しているが、7月11日により高速なネットワークチップ、GPS機能、ITマネージャーが携帯端末に望んでいたソフトウェアアップグレード機能が搭載された新モデルが発売されれば、この数字はさらに伸びる可能性が高い。
機能面から見れば、新モデルでは、iPhoneのユーザーが望んでいた機能、必要としていた機能が実現されている。そう、今回も携帯メールには対応していない。また、奇妙なことだが、今回もカット&ペーストは行えない。しかし、Appleは、iPhone 1.0について要望、苦情があった点をほぼすべて追加し、高速ネットワーク、企業メールへのセキュアなアクセス、正確な位置情報サービス、サードパーティー製アプリケーションを用意した。
それよりも興味深いのは、Appleが携帯電話ビジネスについて学んだことだろう。製品デザインとソフトウェア開発の伝統を誇るAppleが、業界の他の企業が先を争って追いつこうとするすばらしい製品を作り上げたのは、ごく当然のことだ。
しかし、6月9日の基調講演後の展開から、Appleが、携帯電話業界に製品開発とは何かを示した1年間で、携帯電話市場で戦うことについて多くのことを学んだことがわかる。
Jobs氏が基調講演を終えてから約90分後、AT&Tは記者会見を開き、iPhoneの販売方法に関する主な変更を発表した。これからは、Apple Storeであれ、AT&T Storeであれ、iPhone購入後すぐに、AT&Tとの2年契約に同意しなければならない。また、オンライン注文はなくなる。AT&TとAppleは利益を分配する契約を終了する。また、Appleは、米国以外の新たな携帯キャリアとの契約の「大半」で利益分配は盛り込まれていないと述べている。さらに、iPhoneのデータプランはこれまでよりも10ドル高くなる。
これは、ロック解除されたiPhoneの影響なのかもしれない。Appleの幹部は、この1年間何度も、ロック解除されたiPhoneの実際の台数を軽く見ており、実際に何台のiPhoneがロック解除されているか推測できないし、いずれにせよ、それはiPhoneの需要を示しているに過ぎないと主張してきた。
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