文:Michelle Meyers(CNET News.com)
翻訳校正:河部恭紀(編集部)
2006/06/20 18:04
ステージにはRocketboomのチームが上がっている。Rocketboomは大成功を収めているビデオニュースブログで、成長が期待されるビジネスモデルを生み出している。
聴衆には最近ビデオブログの開設に取りかかったばかりのStephen Voltz氏がいる。彼はちょっとしたことから少し脱線してある動画を作成したのだが、それが今ネット中に広まって大変な話題になっている。その動画とは、ダイエットコークのボトルにチューイングキャンディのメントスを落として、ラスベガスのホテル「Bellagio」風の噴水を作ってしまうというものだ。
動機もビデオの内容もまったく異なる両者だが、どちらも、6月のはじめにサンフランシスコで開催されたビデオブログカンファレンス「Vloggercon」の参加者だ。ビデオブロガーたちはよく「映像の大衆化」という言い方をする。Rocketboomは、Voltz氏のビデオクリップをニュースで取り上げたが、これなどまさに「映像の大衆化」の典型例なのだろう。
Vloggerconはチケット完売の大盛況で、米国時間6月10日、世界中から350人を超える人たちが参加して開催された。最初にスピーチを行ったのは、ビデオブログ(ブイログ:vlog)の先駆者Peter Van Dijck氏だ。
彼は自分の描く未来像について語った。それは、ソファに座って「ザ・シンプソンズ」を見ながら、チャンネルを変えると、中国から無検閲のビデオブログが放映されるというような世界だ。しかし、そうした未来像を現実のものにするには、人気の高いものだけを見せるというモデルから脱却する必要があるとVan Dijck氏は言う。
「皆が面白いものを見たり、テレビの番組をダウンロードしたりする、ただそれだけの場所にはしたくない。ブイログにはもっと可能性があると思っている」(Van Dijck氏)。
11日に行われたその他のセッションでは、政治社会関連のブイログ、物語風ブイログ、コミュニティ型ブイログ、Rocketboom成功の経緯などが紹介されていた。しかし、一番盛り上がっていたのは会場の外だった。そこでは、それぞれが考え出したブイログのスタイルについて活発に意見が交換されていた。
「ブイログを作成するということは公に向けて宣言しているようなものだ。自分にとって重要なものはこれだ、とね」とDave Toole氏は言う。彼はビデオブロガーであると同時に、Outhink Mediaという動画シェアリングサイトを開設している。
サウスカロライナ州在住のErin Nealyさんは自分の子供についてのビデオブログを公開しているが、友人たちは「ブイログの形式というのはどうもよく分からない」ともらしているという。
「みんなスクラップブックを作成するのにはまっているみたいだけど、私は動画のほうが面白いと思う」(Nealyさん)。
Noah Bonnett氏は、毎日1分のちょっとしたクイズ形式の動画を流す88 Slideというビデオブログとポッドキャストで成功を収めている。「ブイログを使うと、自分の作品を視聴者に『直接』届けることができる。1日15ドルの制作費でね」(Bonnett氏)。彼は、モバイルコンテンツがiPod以外のデバイス、たとえば腕時計やトラックのヘッドレストの背面などに取り付けられたディスプレイで見られるようになってもすぐに対応できるようにしておきたいという。
Voltz氏は、ビデオブログには自分のような映画監督にも大きな可能性をもたらすと述べている。彼の「メントス-コーク噴水」ビデオは既に100万回以上ダウンロードされている。
「ビデオブロガーたちは皆、われわれがやったのと同じことをやれる可能性がある。つまり、何かを作り、それをビデオブログに載せて、世界中の人たちに見てもらうことができる」(Voltz氏)。
Vloggerconは今回で2回目の開催となる。今回は、偶然だが、Bloggerconのちょうど1週間前に開催された。1回目は18ヶ月前にニューヨークで開催されたが、参加者80人ほどの1日だけのイベントだった。
ビデオブロガーの登録者名簿Mefeediaの管理者でもあるVan Dijck氏によると、「当時ビデオブロガーと言える人たちは2、3百人しかいなかった」という。現在では、活発に活動しているビデオブロガーが5千〜1万人はいるという。
このようにビデオブロガーの数が急増した理由としては、ブロードバンド環境の普及、ソフトウェア、ハードウェアの性能向上が挙げられる。また、2005年10月に最初のビデオiPodが発売され、その後Appleのオンラインストア「iTunes」でビデオポッドキャストが登録されるようになったことも大きな要因となっている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。 海外CNET Networksの記事へ
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Web2.0のカンファレンスで、「素人作成のコンテンツが100個たばでかかっても、プロの作った1本には勝てない(だからブログは廃れていく)」と語った人がいたそうですが、テキストより作成が難しいビデオで成功を収めているこの方々の動向を見て、果たしてなんと漏らすでしょうかね?