2009年のTEDトークは別格の話となるが、多くの聴衆の前で行われるプレゼンテーションであっても、ダウンロードしてまで視聴されるものはそれほど多くない。一方、ウェブ会議によるプレゼンテーションの場合、特定の聴衆(例えば「エンドツーエンドのサービスプロバイダーによる国際グループ」)に対してアクセスコードを発行することで、聴衆を倍増させることが可能となる。また、プレゼンテーション再生用のリンクは、日程の都合でプレゼンテーションに参加できなかった人々に対してのみ提供するのではなく、プレゼンテーションへの参加者が同僚に視聴を勧められるような、あるいは参加者自らが重要なポイントをおさらいできるようなかたちで提供しておこう。これにより、主催者側の誠意を感じてもらうと同時に、視聴者数を増やせるというメリットがもたらされる。さらに、どこに配信したのかを管理しておくことで、直接プレゼンテーションに参加した人だけでなく、プレゼンテーションを視聴することで間接的に参加した人に対しても、サマリや関連資料を電子メールで送信するなどしてフォローアップを行うことができるようになるはずだ。
ウェブ会議によるプレゼンテーションの場合、壇上からのプレゼンテーションに比べると、原稿を記述しやすいはずである。このことは長所である一方、短所ともなり得る。ウェブ会議によるプレゼンテーションであれば、アジェンダ(上記7番を参照)を用いることで、予定通りに進行したり、説明する内容やその他の詳細をメモに書いておいたり、引用元を明らかにしたりすることができる。しかし、原稿通りに進めようとするあまり、プロンプタを使用しているかのごとく不自然な印象を与えてしまうおそれがある。最も良いのは、原稿を書いた後、予行演習ではその原稿を忠実に守り、本番ではそれを一切使わないようにする(あるいは少なくとも、手近にあるその他の資料の下にこっそり隠しておく)ことである。
ウェブ会議によるプレゼンテーションでも、壇上から行うプレゼンテーションの場合と同様に、その後の対話が重要となる。この事実を忘れてはいけない。参加者がセッションを終了させたからといって、そこで対話が終わるわけではない。むしろ対話はそこから始まると考えるべきだろう。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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