「はてなモノリス」は、バーコードを持つ身の回りのさまざまなモノを手軽にウェブ上に投稿して紹介できるサービスだ。いわゆる蔵書管理サービスなどと大きく異なるのは、書籍やCD、DVDなどに限らずバーコードのあるモノすべてが対象であること、またiPhoneやAndroid端末からの投稿に特化された「スマートフォン向けサービス」であることだ。
アプリを起動して「スキャン」を選ぶと端末内蔵のカメラが起動する。商品に付いているバーコードにカメラを向けると自動的に読み取りがされ、商品がAmazonに登録されていれば商品データが自動的に画面に表示される。コメントを書き込むか、もしくは写真を追加して「投稿」ボタンを押すと、自分のページの「モノ」の一覧に追加される。どんどんモノを投稿していくことで、身の回りのモノのライブラリができあがっていくという寸法だ。
投稿したデータはiPhoneやAndroid端末はもちろんPCからも閲覧ができる。身の回りのモノのライブラリを作成できるのはもちろん、あらかじめTwitterのアカウントを登録しておくことで、投稿された内容をTwitterに同時投稿することも可能だ。投稿した内容に応じて「メダル」がもらえることで、投稿のインセンティブが働くようになっている。
ややクセがあるのが、投稿にあたってコメントもしくは写真の登録が必須とされており、バーコードを読み取ってすぐに投稿ボタンが押せないこと。ライブラリ作成のために短時間でたくさんのモノを投稿するというよりも、身近にあるモノをコメントもしくは写真付きで1つずつ投稿していって、気がついたらライブラリができあがっていた、といった使われ方になりそうだ。また手持ちのバーコードを読み取って投稿する仕組みであるため、例えば未入手の「読みたい本」を登録しておくといった使い方はできない。
ざっと使った限りでは、持ち物をキーにして個人の嗜好をアピールすることに主眼が置かれており、蔵書管理系のサービスよりはむしろプロフィール紹介サイトに近い印象をうける。現状ではタグ付けや分類などの機能もなく、書棚表示やブログパーツなどが用意された競合サービスに比べるとおそろしくシンプルに感じられるが、今後はてなの他サービスと結びつくことで真価を発揮していきそうだ。今後の展開が楽しみなサービスだといえる。
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