今働いている会社が、明日も絶対にあるとは限らない時代。気の重くなるニュースを聞くたびに、自分一人でも立っていられる術を身に付けておかなければと思うけれど、何から始めればいいのかわからない。でも、難しく考える必要なんてない。何でもいいからやってみよう、と前向きになれるのが本書だ。
著者の豊田圭一氏は、何事も思い立ったが吉日、とばかりにすぐに、素早くやってみることを勧める。最初からパーフェクトを目指すのではなく、7割の出来を目指す。早めに出せば、修正を入れる余地があるからだ。たとえばセミナーでも、絶対何かを吸収しなければと焦る必要などない。憧れの人を見に行くだけでもいいじゃないか、という。
「自分をちょっとだけ変えてみる」「自分の価値を高める」「海外に出てみる」など、いつもと少し違うことをすることも勧める。本業以外の仕事や、アウェーでの経験は自分の糧になるし、隣の芝生が青く見えたのは、錯覚だったとわかるかもしれないからだ。
ざっくばらんな文体で、気軽に読めるが、経験に裏打ちされた言葉は重い。自分に自信をもって、たくましく生きるためのアドバイスは、若い人を元気にしてくれるだろう。
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