「Word」や「Excel」などのビジネス文書をPDF形式に変換する場合、いくつかの方法が考えられる。オーソドックスなのはAdobe Acrobatなどを仮想プリンタとして用いて出力する方法だが、アプリケーションのインストールを必要とせず、オンラインでPDFに変換できてしまうウェブサービスも数多く存在する。今回紹介する「ExpressPDF」は、ユーザ登録不要で、Word、ExcelファイルをオンラインでPDFファイルに手軽に変換できるサービスだ。
サイトにアクセスすると、PDF形式に変換する元ファイルの形式を尋ねる選択肢が表示される。Wordファイルを変換するのなら、選択肢の中から「Convert Microsoft Word documents to PDF」を選び、次の画面で対象のWordファイルを指定する。送付先のメールアドレスを入力して「convert to pdf!」ボタンを押せば、作業は完了だ。
変換されたPDFは、画面上ですぐダウンロード可能になるのではなく、数分経ってからダウンロード先のURLが記されたメールが送られてくる。あらためてブラウザでURLを開いてダウンロードする流れになる。手順を文章で書くとややこしく感じるが、画面遷移も少ないため、実際には迷うことはなさそうだ。
日本語にもきちんと対応しており、何度か試用した限りでは文字化けは発生しなかった。レイアウトの再現性も非常に高く、この種のサービスが苦手とする罫線についても正しく表示できる。また、PDFのクオリティを「Default」「Screen」「eBook」「Print」の4段階から選択できるのは、同種のサービスにはないメリットだ。
ちなみに本サービスではExcelファイルやウェブページのPDF化も可能だが、幅やページ数などが意図通りに出力されなかった場合、最初の手順からやり直しになってしまうので、Wordファイルに比べると使い勝手はあまりよくない。特にウェブページをPDF化する際は、文字サイズなどブラウザ側の設定が反映されないので、実用性の点からするといまいちだ。基本的にはWordファイルを変換するためのサービスとみなすのがよさそうだ。
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