「HANDYCAM HDR-TG1」は手のひらにすっぽりと収まる本体にフルハイビジョン(1920×1080i)のハイビジョン撮影機能を搭載した“ハイビジョンHANDYCAM”。記録にはメモリースティックを使用する。
軽量かつ堅牢なチタニウムをボディ素材として使うことで、W32×H119×D63mmというサイズにまとめ上げた。まるでデジタルカメラのようにコンパクトだが、バッテリを含む撮影時の重量は300gなので、スリムな見た目の割りにズシリとくる。
デザインは実にシンプルで、ムダを排しサイズを優先したのが伺える。レンズ部の両端をカットして、前方から見た場合の左右幅をフラットにしている点は特に見事だ。
本体色はメタリック感のあるブラウンがベースになっており、大人びた印象を受ける。表面には細かな擦り傷がつきづらいプレミアムハードコーティング処理が施され、まさに持ち歩き仕様だ。
操作ボタンはダイヤル式のズームリングの中心に撮影ボタンを配置。「利き手を選ばないユニバーサルデザイン」とのことでなかなか使いやすい。ただ録画ボタンを押そうとすると、周辺のズームリングに力が加わり、じわりじわりとズーミングしてしまった。持ち方には慣れが必要なようだ。
撮像素子(撮影用センサ)は同社のデジタル一眼レフカメラ「α700」が搭載する、1/5型「クリアビッドCMOSセンサー」を搭載。センサのサイズが小さいので総画素数は236万画素になっている。センサのスペックはサイズが大きく、画素数が高いほど高画質だ。
同社のハイビジョンハンディカムで比較すると、大柄な「HDR-SR11/SR12」は1/3.13型のクリアビッドCMOSセンサーを搭載しており、総画素数は566万画素もある。画質で論じるなら、HDR-SR11/SR12の方が上と言うことになる。
ただしHDR-TG1には(HDR-SR11/SR12にも搭載されているが)低ノイズを実現する「Exmor」(エクスモア)や画像処理エンジン「BIONZ」(ビオンズ)を搭載しており、小さいサイズながらも高画質を実現している。
HDR-TG1をポケットに入れて都内を散歩してみた。まず、300gの本体は、ジャケットのポケットに入れると上着のシルエットを崩してしまう。首からかけてみると、それはそれで重たい。ちょっとした瞬間を撮影するためのコンパクトモデルだけに、カバンに入れるのだけはやめておこう……などとちょっと考えてしまった。
結局、ウエストバッグを持ち、それに入れて持ち歩いた。ちょっと値段が張るが、本機には専用のセミソフトキャリングケース「LCM-TGA」(価格:4935円)が発売されている。このケースにはベルトに装着するループもついているので、スマートに持ち歩くならマストなアイテムだ。
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