今回のMicrosoft Office 2008 for mac(Office 2008 for mac)は、3つのパッケージが用意された。1つは通常のパッケージで4万9800円。もう1つはSpecial Media Editionという、メディア管理ソフトMicrosoft Expression Mediaが搭載されたパッケージで5万4800円。そして戦略的な価格設定をしているのがファミリー&アカデミックパッケージの2万3800円だ。
ファミリー&アカデミックパッケージのOffice 2008 for macでは、Microsoft Exchange Serverクライアント機能とAutomatorワークフローサンプルが付属しない他は、通常パッケージと同等の中身だ。Windows版のOffice 2007に用意されている「Personal」パッケージと違いPowerPointまでキチンと付属していながら、標準価格で半額。しかも非商用という限定であるが、3台のMacまでインストール可能と、非常に導入しやすい価格設定なのだ。
WindowsパソコンにはOfficeが付属してくるパターンが多いが、Macにはそのようなパッケージが用意されておらず、Office 2008 for macを別に購入しなければならない。その点でWindowsパソコンがお買い得に見えて、Mac導入に二の足を踏むパターンが店頭では多いと聞く。このようなユーザーにとって、新しいホーム&アカデミックのパッケージはとても魅力的に映る。
またAppleが2007年夏にリリースした独自のオフィススイートの新版「iWork '08」の進化も背景にある。
iWork '08は、洗練が進んできたワープロ・ページレイアウトソフト「Pages」、企業の大きなプレスイベントでも普及が進んでいる美しいエフェクトが魅力の「Keynote」、そして新たに追加された表計算ソフト「Numbers」の3種類が入って9800円という価格に抑えている。このような競合の存在も、ソフトウェアの進化と価格設定に影響してきているはずだ。
しかし、上のような事情は、Intelにスイッチして以降のMacの人気が着実に伸びてきていることへの対応であろう。米国では出荷ベースのシェアが10%を超え、15%に届きそうな勢いなのだ。Office 2008 for macも、この勢いに乗りたいという気持ちの表れを感じる。
とにもかくにも、これまで以上に導入しやすくなったOffice 2008 for mac、早速中身を見ていこう。
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