今回のリニューアルで、REGZA RFシリーズ以外はラインナップを一新。最上位のZシリーズは、ZHシリーズとZVシリーズの2ラインに分けられている。ZHシリーズはHDD内蔵モデル(外付けHDDにも対応)、Zシリーズは従来通り外付けLAN、USB HDDに対応している。
液晶パネルのスペックは、Zシリーズ全モデルが倍速駆動、階調10bit、広色域をサポートしている。「46ZH500」はZHシリーズの46型モデルで、300Gバイトの2.5インチHDD内蔵モデルとなっている。
液晶パネルで特徴的なのは、パネル前面の光学フィルタに東芝初の半光沢パネルを採用した点だ。光学フィルタを大別すると、艶のあるアンチリフレクションと、磨りガラス状のノングレアパネルに分けられるが、本機のフィルタは両者の中間にあたる「ハーフグレア」タイプで、ノングレアパネルに比べると、写り込みがやや多い反面、コントラストや黒の深みが増すメリットがある。
Zシリーズは真摯なAVクオリティの追求でユーザーの評価が高く、どちらかというと映像ファン向けのテレビと言えたが、今回は従来のマニュアル画質調整に加えて「おまかせモード」の自動調整機能が追加されたのが大きな特徴となっている。
ユーザー調査をしたところ「マニュアル調整モードを知らない」、あるいは「調整したことがない」というユーザーが半分以上を占め「ごくまれに調整する」ユーザーを入れると97%もの視聴者がマニュアル調整を行っていないことがわかった(東芝調べ)。
こうした状況に対応して、映像調整をしなくても、照明やコンテンツなどと合わせた画質調整をテレビが自動で行ってくれるのが今回の新機能だ。
本機は「映画」「ビデオ」などのコンテンツに合わせて色温度を自動調整するほか、細かなユーザー設定による色温度調整が可能だ。これら加えて夜昼の照明環境の変化に応じた自動調整機能が付いた。
購入時に設置場所における夜の照明色(色温度)を、「蛍光灯色」あるいは「電球色」から選択する。すると内蔵カレンダーと放送の時間情報、場所の情報によって、日の出、日の入りを判断し、設定された照明色に合わせて、昼間は青寄りに、夜は赤寄りに色温度のオフセット補正値を2段階で自動調整するしくみだ。
また、前面下の明るさセンサーによる補正レンジが拡大され、昼間(1500ルクス前後)と夜(50〜400ルクス)に合わせて画質をダイナミックに補正する。
例えば明るい外光のさす昼間は、たとえ映画モードであっても「鮮やか」モードに近い明るく色濃度の高い映像に自動調整される。夜のリビングで映画を見る際には、輝度と色温度を落として、映画モード本来のしっとりとした映像に自動調整される、というように、明るさに応じてすべての画質要素の自動調整が行われるしくみだ。
従来の明るさセンサーは主に省エネのためのバックライト制御機能で、各映像モード内の輝度調整に過ぎなかったが、本機では画質の領域にまで踏み込んだ幅の広い総合的な自動補正が行われている点が特徴だ。
テレビのGUIでは、部屋の照度とガンマ特性のカーブ(バックライトの明るさ)の関係が確認できるほか、各ポイントのガンマカーブをユーザーが調整することも可能となっている。
さらに、ガンマ特性を補正する「質感リアライザー」がバージョンアップされ、テレビのGUIでヒストグラム表示と特性カーブが表示され、マニュアル調整の効果を確認できるようになった。
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