UPDATE Googleは米国時間5月20日、同社の携帯電話OSの次期バージョン「Android 2.2」(開発コード名「Froyo」)の詳細を発表した。その機能リストのトップとして挙げられたのは、性能の向上である。
Googleのエンジニアリング担当バイスプレジデントを務めるVic Gundotra氏は、同社のGoogle I/Oカンファレンスにおいて、Androidアプリケーションを実際に実行する基盤であるFroyoの仮想マシン「Dalvik」には、負荷の高いアプリケーションに対し、2〜5倍高速にソフトウェアを実行する新しい技術が搭載されていると述べた。
特に、スマートフォンの役割がビデオ会議やゲームなどへと拡大していることに伴い、携帯電話に搭載される小型で電力重視のプロセッサにとって、速度は大きな課題である。これに加え、Androidブラウザも高速になっている。同ブラウザは、ウェブベースのJavaScriptプログラムを実行するために、Googleの「Chrome」に搭載されている「V8」エンジンを継承する。また、Froyoでは、タスクスイッチングの高速化に向けて、メモリ管理が改善されているとGoogleは述べた。
機能リストには、「Microsoft Exchange」との統合性の向上、アプリケーションの検索とインストールのための「Android Market」の改善、電話をポータブルWi-Fiホットスポットとして利用する機能、アプリケーションを内蔵メモリではなくSDメモリカードにインストールする機能も挙げられている。
Androidソフトウェア開発キットの技術責任者を務めるXavier Ducrohet氏は20日のブログ投稿で、「Android 2.2はまもなくリリースされる。一部の端末に対しては、数週間のうちにアップデートが提供される予定である」と述べた。「アプリケーション開発者は、直ちに新しいSDKおよびツールをダウンロードし、自分のアプリケーションをテストしてほしい」(Ducrohet氏)
Androidは、Googleの全体的な戦略の中でも非常に重要な要素となっている。ネットワークに接続された、アプリケーションが豊富なスマートフォンの市場を拡大するだけでなく、数多くのGoogleサービス(広告は、それらの中でも重要なものである)に対する自然なモバイル接続を提供するからである。
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