キヤノンは5月11日、デジタルカメラ新製品「IXY 30S」を5月27日より発売すると発表した。価格はオープンで、市場想定価格は4万5000円の見込み。
IXY 30Sは、夜景や室内などの暗いシーンでもブレやノイズを抑えた写真を撮影できる「HS SYSTEM」に加え、開放絞り値がF2.0(広角端)という明るい「F2.0レンズ」をIXYシリーズとして初めて搭載。HS SYSTEMとF2.0のレンズにより、従来モデル(IXY DIGITAL 220IS)と比べて約2.5段速いシャッタースピードで撮れるようになった。
有効画素数は約1000万画素で、光学3.8倍ズームのコンパクトカメラながら、ハイスペックな機能を備えている。
2.5Mバイトで秒間約8.4枚の撮影ができる「ハイスピード連写」と10Mバイトの高画質で秒間約3.7枚の「連続撮影」機能を持つ。メモリが一杯になるまで、連続して撮り続けられるのも特長のひとつだ。このほかにも、さまざまなシーンをスローモーション再生して楽しめる「ハイスピード動画」機能も備えた。
今回はデザインにも大きくこだわっている。ボディは反射した光が流れる流線型のフォルムで、カラーも、イタリアのスーパーカーを思わせるレッド、イエローに加え、ホワイト、シルバー、ブラックの5色をそろえ、カラーリングにも自動車の塗装を手がける会社と協力するなどし、力を入れた。
シルバーは、ステンレスにブラスト処理を施したもの。ブラックは一眼レフカメラEOSシリーズのようなマットな独自の質感で、ブラック、レッド、イエローはステンレスに3層の塗装を重ねている。中でも特筆すべきはホワイトで、下地の上に白、さらに乳白色のクリアを吹き、さらにもうひとつ色を重ね、4層の塗装を施したという。「4層の塗装は、これまでのデジタルカメラでは考えられないこと。ステンレスは塗装をしにくい素材なので難しい。特殊な技術の塗装をカメラで使ったのは我々だけだと自負している」とデザイン担当者は言う。
「IXYはカッコイイいいけど、ほかのメーカーもカッコイイ。──それに対して一石を投じるデザインにしたかった」とし、敢えて男性向けに振り切ったデザインを設計したと話した。
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