Appleの共同創設者Steve Wozniak氏は、同社のセキュリティ手法に少々疑問を感じているようだ。
Gizmodoによれば、この4月、「iPad」が発売される数時間前に、同デバイスをWozniak氏に見せたAppleの従業員が解雇されたという。
「iPadが発売される日の午前12時を回ってから、少し(2分)の間、私にiPadを見せてくれたテストエンジニアが解雇されたことは事実だ」と、Wozniak氏はGizmodoに寄せたコメントの中で記している。
Wozniak氏は、この「テストエンジニア」が解雇されたことを後から知ったという。同氏は電子メールの中で、問題のエンジニアはそもそも3G版のiPadを誰にも見せてはいけないことになっていたか、もしくは許可を得る前に見せてしまったのではないかと推測している。「そしてエンジニアがiPadを見せた相手が、Apple従業員であるこの私だ」とWozniak氏は記している。
「私がこのiPadを見せてもらったことで、Appleが損害を被ったとは思えない。iPadが発売になった日の夜、この件をSteve Jobs氏に話したところ、彼は『大した問題じゃない』と言っていた」(Wozniak氏)
それにもかかわらず、この従業員は解雇されたとWozniak氏は述べ、自分にiPadを見せたAppleのエンジニアが失業したのに、Gray Powell氏は今なおAppleに在籍していると指摘した。Powell氏は、「iPhone 4G」のプロトタイプとみられるものを紛失したAppleのエンジニアだ。同氏は3月、サンフランシスコのベイエリアにあるバーに開発中の端末を置き忘れたために、予期せずメディアを騒がせることになった。端末を拾った人物は、これをGizmodoに5000ドルで売り渡した。米CNET Newsは米国時間4月23日、警察がこの件について捜査していると報じた。
「私は何か間違っているだろうか。製品の秘密保持はAppleのためになることで、厳格に守られるべきだが、厳しさが9割あれば、寛大さも1割あっていいのではないだろうか」とWozniak氏は述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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