マイクロソフトは4月20日、PC専門ショップと協力し、既存のネットブックユーザーを対象にWindows XPからWindows 7への移行を促進する「Windows 7移行サービス」を同日から開始したと発表した。
秋葉原では「ドスパラ」として知られるパーツショップのサードウェーブ、クレバリー、「パソコン工房」「TWOTOP」「Faith」のショップを運営するユニットコム、アプライドの4社と協力して行うもので、これらのショップは全国140店舗で展開している。
Windows 7移行サービスは、ユーザーがショップにネットブックを持ち込むと、ユーザーの要望に合わせてメモリやHDDといったハードウェアの強化、OSのインストール作業、動作検証などをしてくれるというものだ。
マイクロソフトは、これまでWindows 7を搭載したPCへの買い換えやOSのアップグレードを促進してきた。マイクロソフトによれば、現在は約277万台のネットブックが存在するが、市場全体の89%はまだWindows XPだという。これを第3の市場ととらえ、スペックとして弱いネットブックのメモリやHDDなどを増強しながらOSをアップグレードすることで、さらなるWindows 7の拡大を目指したい考えだ。専門ショップとして実績のある各ショップのノウハウを生かし、メモリやHDD、SSDといった各パーツとDSP版のWindows 7、技術サービスもあわせて提供していく。
店舗で価格は異なるが、ボリュームゾーンはメモリのアップグレードとDSP版Windows 7 HomePremium、作業料金を含めて2万円台後半から3万円台という。各店舗によってサポート条件は異なるが、作業後の動作確認とパーツに対してのサポートとなるところが多いようだ。なお、作業によって、ネットブックのメーカーサポートが受けられなくなる可能性もある。
マイクロソフト コマーシャルWindows本部 本部長の中川哲氏は、今回の移行サービスについて、「2年前に買った比較的新しいPCだがスペックが低いお客様に楽しんでもらえるサポートができないかと考えた」と話す。また、このタイミングで発表したことについて、「ゴールデンウイークは多くのお客様がいろいろやってみたいと思う時期。このタイミングを狙っていた。また、ネットブックがブレイクしたのが2008年4月で、イー・モバイルなどの契約を含め100円PCとして買った人が、更新を迷うタイミング。Windows 7にアップグレードしていただき、快適に使ってほしい」とアピールした。各社のサービス内容は以下の通り。
「NetBook Windows 7 Upgrade サービス」として、HDDの換装、Windows 7へのアップグレードをパッケージ化する。5月上旬開始予定。
「ネットブックアップグレードサービス」として、都内4店とウェブショップを通じて販売する。PCトラブル診断や修理、HDDデータ復旧、ハードウェアの強化、インストールなどのサービスを提供する。
「ネットブック Windows 7 アップグレードキャンペーン」として、対象機種を所有し、メモリ、HDD(SSD)、DSP版Windows 7をドスパラで購入したユーザーに対し、取り付けやOSのインストール作業をキャンペーン価格で行う。
「Windows 7 アップグレードサポートサービス」として展開。同社では、Windows 7の発売日からすでに実施しているという。
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