NECビッグローブ(BIGLOBE)は12月17日、7型タッチパネルを搭載した専用の端末とサービスを一体化した「クラウドデバイス&サービス事業」を発表した。2010年2月から3月に実施するモニターの検証結果をもとに、同年半ばをめどに本格的な事業展開を目指す。
専用端末として、7型タッチパネルを搭載し、OSにAndroidを採用した「クラウドデバイス」を発表した。閲覧性の高さと直感的な操作感を特長とする。Wi-Fiを内蔵するほか、3G/WiMAXにも対応し、室内でも屋外でも利用できる。バッテリ駆動時間は4〜5時間。本体価格は3万円台の見込み。接続料金は、ユーザーが自宅でWi-Fiを使うと固定料金のみで、屋外で使うと使った分だけ支払う「二段階定額」を採用する。
端末には、ウェブ検索やメールなどのアプリケーションをプリインストールしており、タッチでメニューを選ぶだけでサービスを利用できる。操作や入力は、タッチまたはソフトキーボードで行う。また、同社が提供するPCとデバイスの情報共有を可能にするサービス「BIGLOBEゲート」や、携帯電話で撮影した写真を自動的に表示するオンラインフォトサービス「フォトポケ」なども利用できる。
さらに、BIGLOBEは2010年1月7日からAndroid向けアプリコンテンツマーケット「Andronavi(アンドロナビ)」を開始する。アプリケーションをカテゴリ別や評価スコア順で検索できるほか、IT業界の著名人によるレビューを閲覧できる。
同社は2010年秋以降、海外への展開も視野に入れているという。BIGLOBEの取締役執行役員常務である古関義幸氏は、「日本のユーザーは、日本語に翻訳された海外のアプリケーションを利用でき、海外のユーザーは日本のアニメなどのアプリケーションを利用できる」とメリットを説明した。
BIGLOBEの代表取締役執行役員社長である飯塚久夫氏は、今回の取り組みについて、「BIGLOBEでは7月、新しいクラウドの波に乗って、誰もがクラウド上のサービスを使えるようにするという『パーソナルクラウドビジョン』を発表した。自らがデバイスに取り組み、BIGLOBEならではのサービスを提供する」と説明した。
BIGLOBEは2012年度までに、クラウドデバイスのユーザー数を累計20万人、アプリのコンテンツ数を累計10万本、アプリの有料ユーザー数を年間250万人にすることを目指し、同年度の売り上げ100億円を見込む。
なお、モニターは同社のサイトにて2010年1月に受け付けを開始する。BIGLOBE会員100名を対象に、台湾Camangi製のクラウドデバイス「WebStation」を貸し出す。
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