パラマウントベッドとキャスタリアらは11月26日、睡眠記録と睡眠習慣改善機能を持つiPhoneアプリ「smart sleep」に関するイベントを開催した。
smart sleepは、オリジナル寝具ブランド「スマートスリープ」を冠したアプリケーションだ。11月10日にリリースした。スマートスリープは、パラマウントベッドが持つ医療・介護用ベッドやマットレスの開発で培ったテクノロジをもとにしたもの。
昨今では、およそ日本人の約50%が携帯電話のアラームで起きているという。その点に着目し、好きな音楽で目覚められるアラームクロック機能を持ち、睡眠記録や良質な睡眠を得るための生活習慣のリズム作りに役立つアプリケーションを開発したという。
よりよい睡眠のためには、寝る前に食べ物が消化されている必要があることから、寝る3時間前半前に「もうそろそろ食事を終了してください」とアラートを出してくれるほか、目覚めたときには、「お目覚めはいかがですか?」と聞かれ、☆印で評価できる。さらに、Twitterとの連携を設定しておけば「起きました」「おやすみ」といったつぶやきを簡単に送信できるのも特長の1つだ。Twitterのハッシュタグ「#smartsleep」で、ユーザーの様子を垣間見られるようになっている。
smart sleepは話題を集めた一方で、Push Notificationの音の問題、iPhone 3Gでの動作の不具合といった問題があり、不具合を改善した「バージョン1.0.1」を11月後半にリリース予定という。
さらに12月中旬には、「バージョン1.1」をリリースし、iPhone 3Gでの安定性の強化、Push Notificationの最適化、ボリューム調節機能などを予定しているという。また、1月下旬には「バージョン2.0」をリリース予定だ。曜日ごとにアラーム時間を変えて設定できる機能や履歴をグラフを用いて見やすくする機能などを追加するとしている。
パラマウトベッド 執行役員コンシューマ事業部長の大石研治氏は、5人に1人が不眠といわれている現代は「睡眠難の時代」と話す。パラマウントベッドでは、日本人にあったマットレスなど開発して「寝心地マーケティング」をしているが、寝具だけでできることは限られており、「寝心地は良質な睡眠の単なる1要素に過ぎない」と語る。
そこで、寝具だけでなく食事や運動など生活習慣などにも視野を広げていき、よりよい睡眠を通じて「日中のクオリティとパフォーマンスの向上」のためのソリューションを提供する方針だ。そのソリューションの1つがiPhoneアプリというわけだ。
アプリケーションの開発はキャスタリアが担当している。キャスタリアの取締役研究責任者である松村太郎氏は、smart sleepでさらなるサービスの向上を目指すという。
将来的には、iPhoneアプリで入力した情報をウェブに転送して細かく見られるようにし、カウンセリングなど誰かに相談する材料にするなど、パラマウントベッドのノウハウを活かしたアプリケーションとして展開していく考えを示した。
パラマウントベッドでは、総合睡眠情報サイト「smart sleep library」を公開し、睡眠や生活習慣などに関する啓蒙情報も配信している。
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