Intelは、視覚障害や読書障害を持つ人々による活字の楽しみを支援するため、自らの役割を発揮している。
Intelは米国時間11月10日、視覚障害者や読書障害者向けに活字を音声で読み上げることのできる携帯型テキスト読み上げ端末「Intel Reader」を発表した。
「Atom」搭載のこの端末は、高解像度カメラを使って活字を画像としてキャプチャし、それをデジタルフォーマットに変換して音声で読み上げる。Intel Readerは、活字を撮影するスタンドアロンの端末として使用することができる。しかし、Intelによると、Intel Readerを設置できる同社の「Portable Capture Station」と組み合わせれば、1冊全部といった大量の活字を取り込むことが可能だという。
「われわれは、通常の活字を読むのに苦労している人向けのツールとして、Intel Readerを提供できることを誇りに思う。このツールを利用することで、彼らは求人の手紙やレストランのメニューなど、われわれが毎日当たり前のように接している情報に、より簡単にアクセスできるようになる」とIntelのデジタルヘルスグループのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーであるLouis Burns氏は声明で述べた。
Intel Readerを販売するいくつかの小売店では、同デバイスの基本価格は1499ドルで、Portable Capture Stationを購入するにはさらに399ドルが必要となっている。
Intel Readerの重さは1ポンド(約453g)で、大きさはペーパーバックの書籍と同じである。Intelによれば、同端末をコントロールするためのクリック感のあるボタンと音声操作型メニューは、目の見えない人が使いやすいように設計されたという。視力の弱い人は、画面を拡大または縮小したり、テキストのフォントサイズを大きくしたりすることもできる。
5メガピクセルのオートフォーカスカメラは、4インチ(約10cm)〜1.1ヤード(約100cm)から活字を撮影することが可能だ。コンテンツ自体は4GバイトのSSDに保存される。Intelによると、このSSDは(画像とテキストを含む)処理済みページを最大で600ページ、テキストのみだと最大50万ページを保存できるという。
同デバイスのユーザーは活字のMP3バージョンを作成し、コンピュータや音楽プレーヤーで再生することができる。さらに、一部のオーディオブックをコンピュータからIntel Readerに直接読み込むことも可能だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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