ソニーは10月8日、VAIOシリーズの秋モデルを発表した。中でも注目されるのは、ドイツ・ベルリンで発表された薄型軽量のモバイルPC「VAIO Xシリーズ」の登場だ。10月22日より発売する。
VAIO Xは、厚さ13.9mmのフルフラットボディで、重さ655g、最長20.5時間の超ロングライフバッテリーの特長を持つモバイルPCだ。薄型ながらも、本体は150kgfの圧力試験にも耐える品質だという。液晶は11.1型(1366×768ドット)、16対9のワイド液晶を搭載した。
駆動時間は、「Sバッテリー」では最長約5時間、「Lバッテリー」は最長約10時間、大容量の「Xバッテリー」は約20.5時間となる。Xバッテリーを装着した場合でも、本体と合わせて約1050gと軽量で、装着時の最厚部は31.7mmとなる。無線LAN(IEEE 802.11.b/g/n)無線WAN(NTTドコモ FOMA HIGH-SPEED)、WiMAXなど多彩な通信機能を備え、GPS機能や「Place Engine」技術も内蔵する。
キーピッチは17mmで、1.2mmのキーストローク。VAIOシリーズでおなじみの、ひとつひとつのキーが独立した「アイソレーションキーボード」を採用している。液晶の周りやキーボード周りも、天板と同じゴールドやブラックで統一されており、一体感のあるゴージャスな雰囲気を醸し出している。
ビジネスPCとしての用途を想定し、薄い本体にSD/SDHCカードスロットと、メモリースティックPRO Duo、さらにLAN端子やVGA端子も備えている。
ソニーは、「世界一」の最軽量、最薄を目指して、VAIO XのためにVAIOノートとしては初となる片面実装基板の開発に取り組んだという。さらに、薄型に最適した内部のレイアウト、LANやVGA端子も開発した。VAIO Xシリーズでは、カーボンレイヤーの間に特殊フィルムを挟み、強度を維持したまま軽量化を実現した。
このVAIO Xは企画から発売に至るまで1年もない速さだという。この短期間で開発できたのは、VAIO type P(現在のVAIO Pシリーズ)でできているテクノロジの資産を活かしたもの。
VAIO事業本部 副本部長の赤羽良介氏は、若手スタッフが2008年の冬に「こういうPCが作りたい」と持ち込んできたものだと経緯を明かした。
店頭販売する標準モデルは、Windows 7 Home Premium(32bit版)を搭載し、CPUにはAtom Z540(1.86GHz)、2Gバイトのメモリ、約64GバイトのSSD、Lバッテリーを搭載。さらに無線WWAN(NTTドコモ FOMA HIGH-SPEED)、ウェブカメラ、Bluetoothを内蔵している。重さは765g。価格はオープンで、Office 2007 Personalを搭載した「VPCX119KJ/B」が約13万円前後、Officeなしの「VPCX118KJ/B」が11万円前後の見込み。
ソニースタイルでは、Windows 7 Professional(32bit版)をはじめ、上位や下位のCPU、バッテリなどが選べるようになっており、価格は8万9800円より。
カラーはブラックとゴールド、プレミアムカーボンの3色。ゴールドとプレミアムカーボンはソニースタイル限定となる。
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