Appleおよび他の主要携帯電話メーカーは、ユニバーサル仕様の充電器に対応した携帯電話を、2010年より発売することで、欧州委員会と合意に至った。
この合意により、各メーカーは、スマートフォンに用いる携帯電話充電器に、microUSB接続の採用を開始することになる。Appleは、LG、Motorola、Nokia、Research In Motion(RIM)、Sony Ericssonといった主要携帯電話メーカーに加わり、携帯電話充電器の新たな標準化への合意を表明している。チップセットメーカーのNEC、Qualcomm、Texas Instrumentsなども、このイニシアチブに合意した。
業界団体のGSM Association(GSMA)は2009年2月、2012年までに、携帯電話充電器にmicroUSB技術を採用することで、複数の携帯電話メーカーからの合意が得られたことを明らかにした。また、米国のCellular Telecommunications & Internet Association(CTIA)は、この標準化への取り組みを支持する姿勢を、4月に表明している。
同イニシアチブには、多くのアドバンテージがある。その1つに消費者の利便性が挙げられ、自分の所有する独自仕様の携帯電話充電器を紛失してしまう危険について、過度に心配する必要がなくなる。さらに、携帯電話を買い替える時に、これまでの携帯電話充電器を再利用可能となるため、廃棄物の削減効果もある。消費者が、競合メーカーの新しい携帯電話に買い替えやすくなるのではないかとの懸念から、現在のプロプライエタリな仕様の携帯電話充電器の廃止には乗り気でないメーカーもあるものの、最終的には、同技術の標準化を進めることで、各メーカーにとっても、コスト削減というメリットが及ぶことになるだろう。
すでにいくつかの携帯電話にmicroUSBコネクタを採用しているNokiaのような企業も存在するが、このイニシアチブに、新たにAppleが加わったのは驚きである。iPhoneで大成功を収めてきたAppleは、iPhoneやiPodにおいて、独自のドックコネクタ仕様を採用している。同社は、多くのアクセサリメーカーに、同コネクタ技術のライセンス提供を行なっており、Appleのコネクタに対応したサードパーティー製品が、市場には何千種類も出回っている。Appleは当初、ユニバーサル仕様の携帯電話充電器に関する、GSMAのイニシアチブをサポートする企業として、2月には名前が挙げられていなかった。
Appleが、欧州内でのみ、microUSBアダプタの採用を進めるのか、また、独自仕様のドックコネクタに加えて、microUSBコネクタも同時に採用されることになるのかなどの詳細は、まだ現時点では定かでない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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