「iPhone」はもちろん、単にそのパーツの寄せ集めというわけではないが、個々のパーツ価格に製造コストを足し合わせた合計はしめて178.96ドルである。
iSuppliの新しい分析調査では、「iPhone 3GS」とその内部に混在する様々なチップのコストの詳細を明らかにしている。
iSuppliの分解サービス担当ディレクター兼プリンシパルアナリストであるAndrew Rassweiler氏は声明で、エントリレベル(16Gバイト)バージョンのiPhone 3GSのBOM(bill of materials)コストは172.46ドル、製造コストは6.50ドルで、総コストは178.96ドルであると述べた。
Rassweiler氏によると、サービスプロバイダらは、このローエンドのiPhone 3GSにオリジナルの「iPhone 3G」よりも高い金額を支払っていることになるという。「16GバイトのiPhone 3GSの小売価格は199ドルで、オリジナルのiPhone 3Gの8Gバイト版と同じだが、サービスプロバイダが携帯電話の初期コストを負担し、契約によって収益を得るというワイヤレス業界の一般的な慣習を考慮すると、サービスプロバイダが実際に携帯電話に支払う価格は、iPhone 3Gよりもずっと高いことになる」と同氏は述べた。
では高くついているのは、どのパーツだろうか?iSuppliによると、最も高価なのは、24ドルの16Gバイトのフラッシュメモリチップであるという。供給量の制約により、フラッシュチップコストが高騰していることがその原因である。このパーツはサムスン電子からも提供されている。したがって将来的にはセカンドソーシング(第2のチップサプライヤからパーツの供給を得ること)があるかもしれない。
次にコストが高いのは、3.5インチのディスプレイモジュールとタッチスクリーンの部分で、それぞれ19.25ドルと16ドルである。
その次は、サムスン電子が提供するメインのアプリケーションプロセッサ。価格は14.46ドルで、iPhone 3GSの中で4番目に高価なコンポーネントである。すでに報じられているように、新しいARMベースのサムスン電子製プロセッサ(ちなみにAppleブランドで提供されている)は、3GSの速度向上において主要な役割を担っている。3GS内では、同プロセッサの600MHz版が稼働している。3Gでは400MHzであった。
速度の向上以外にも、iPhone 3GSにはビデオキャプチャ機能、3メガピクセルのオートフォーカスカメラ(前機種では2メガピクセルだった)、内蔵デジタルコンパスが搭載されている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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