iPhone用ゲームの大半がパズルやクイズ、迷路など、あらゆる年齢層にふさわしいものとなっていることは明らかである。しかし、ほとんどの暴力的なシューティングゲームを含む一部のゲームは、少なくとも保護者の観点から見た場合、子ども向けとは言えない内容かもしれない。
しかし現在のところ、コンソール用ゲームやPC用ゲームとは異なり、iPhone用ゲームにはレーティングが付けられておらず、Entertainment Software Rating Board(ESRB)のプレジデントは改める必要があると考えている。
ビデオゲーム業界の大手企業が主体となっているESRBは、ゲームの内容に従ってレーティングを決定している。レーティングには、幼児向けである「eC」や、全年齢を対象とする「E」、10歳以上向けである「E 10+」、13歳以上向けである「T」、17歳以上向けである「M」、成人向けである「AO」がある。
Kotakuによると、ESRBのプレジデントであるPatricia Vance氏は、iPhone用ゲームにもレーティングが付与され、子どもに適切であるかどうかについて保護者が判断できるようにすべきであることは当然であると考えているという。
Vance氏はKotakuに「ESRBのレーティングによって、保護者はきちんとした判断を下せるようになる」と述べるとともに、「ほとんどの保護者がESRBのレーティングの存在を認識し、日常的にそれを利用しているということを考えた場合、AppleがそういったレーティングをiPhone用ゲームに付与することも当然だと考えられる」と述べている。
特に、Appleが6月8日にiPhoneのファームウェアアップグレードについて発表した際、コンテンツに基づいて映画やテレビ番組のiPhoneへの配信をブロックする仕組みを提供していくと述べたことを考えると、こういったことは至極当たり前のことであるように思えるとVance氏は付け加えている。しかし、Appleはゲームに関しては何も言及していない。
Vance氏はKotakuに対して「(Appleが)提供を予定しているペアレンタルコントロールにESRBのレーティングを付与することによって、保護者は子どもが遊ぶゲームをコントロールできるようになる」と述べている。
Vance氏の主張には一理ある。何千という数のiPhone用ゲームが既にAppleのApp Storeから入手可能になっており、それらの多くが人気のアプリケーションとなっていることを考えると、ゲームがiPhoneのキラーアプリの1つとなっているのは明らかである。そして、Appleが公開予定のアプリケーションを何らかの適切さでふるいにかけようとしている一方、不適切だと思われるアプリケーションが審査をすり抜けて利用可能になっていたという事例が数多く報告されている。
米CNET NewsがAppleにコメントを求めたものの、すぐに答えを得ることはできなかった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
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