ソニーは5月19日、非接触IC技術FeliCaを利用し、携帯電話などの機器同士を「タッチ」するだけで接続設定情報を瞬時にやり取りし、無線接続を自動化できる組み込みソフトウェア「Handover Toolkit」を開発した。同ソフトウェアを組み込み、機器間における無線接続の自動化や、アプリケーションの便利な利用を実現するプラットフォームを「CROSS YOU(クロスユー)」と名づけ、広く提案していくという。
従来、Bluetooth対応機器間でデータ転送をするには、機器のメニュー画面からBluetooth機能の選択や接続先機器の検索・選択など、事前に設定をする必要があった。
しかしFeliCaを搭載し、CROSS YOUの環境に対応した機器であれば、ユーザーは機器同士をタッチするだけで機器に搭載する無線通信を開始できるという。機器間の無線接続に必要な情報をFeliCaの通信機能で瞬時に交換し、接続設定および機器間の認証処理(無線接続認証機能)や、アプリケーションの自動起動を実行する仕組みだ。
なお、CROSS YOUの無線接続認証機能を活用した第1弾として、NTTドコモの携帯電話に夏モデルから「iアプリタッチ」というサービス名称で搭載が予定されている。iアプリタッチ搭載の携帯電話同士は、タッチするだけでBluetooth通信の接続を完了するという。
さらにソニーは、iアプリタッチ向けのアプリケーションとして、携帯電話のBluetoothを使って友人同士で写真を共有し、二人が同時にデコレーションできるiアプリ「いっしょにデコ」を開発。iアプリタッチ対応の携帯電話にプリインストールされる予定だ。
ソニーでは、今後、CROSS YOUを携帯電話だけでなく、カーナビゲーションやPCなどの機器に向けても採用を推進する。また、今回対応したBluetoothに加えて、Wi-Fiや次世代高速無線通信などへの対応を検討していくとしてる。
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