マイクロソフトは4月30日、次期OS「Windows 7」の製品候補(RC)版の国内公開スケジュールを発表した。開発者向けには5月1日、一般向けには5月7日に公開する。エディションは最上位版の「Ultimate」。
本稿はWindows 7 RC版の公開にあたって発生するであろう疑問をFAQとしてまとめている。
今回発表された公開スケジュールは、Windows 7 RC版の日本語ウェブサイトの「公開」日だ。
しかし、米国のウェブサイトでは日本時間の4月30日午後10時、5月6日午後10時に公開される。米国のサイトからもWindows 7 RC 日本語版をダウンロード可能だ。
Microsoftは今年2月にWindows 7の製品構成(SKU)が6種類となることを明らかにしたが、Windows 7 RCでは最上位版の「Ultimate」を採用している。
MicrosoftのCorporate Vice Presidentで、Windows Product ManagementのMike Nash氏は、RCリリース以降に「新機能の追加はない」と明言。細かな調整は当然あるだろうが、大きな変更は今後発生しないことを明らかにしている。
上でRC以降に新機能の追加はないという談話を紹介したが、RC版から使えるようになった機能はもちろん、提供済みの機能のアップデートもある。
リモートメディアストリーミングは、Windows 7で提供される家庭内ネットワークの機能「ホームグループ」を通じて提供される。PC間でメディアを共有する機能で、会社のPCから自宅PCのビデオや音楽、写真を参照できるようになる。
各PCはWindows Live IDで紐付けられるため、利用に際してグローバルIPは必須ではない。
Windows XP Modeは、仮想化技術を利用してWindows 7と互換性の無いアプリケーションを起動、動作させるための機能。Virtual PCの技術で実現している機能だが、この機能のために新エンジンが開発されたという。
マイクロソフトによれば、Windows XP Modeはコンシューマ向けというよりも、中小規模環境の業務アプリケーションの互換性確保のために用意した機能だという。
Windows Touchはその名の通り、画面に触れてPCをコントロール可能なインタラクション。Windows 7 RC版からは、ウェブ画面の中で機能するドラッグ&ドロップや項目選択が可能になった。
また、Windows 7 RC版のInternet Explorer 8では、Jump Listから直接InPrivateセッションを始めることができるようになった。
Windows 7 RC版は2010年6月1日まで、実に1年以上に渡って利用できる。ただし、時間の制限以外にもさまざまな制約があるため、現実的ではないと考えられる。
マイクロソフトは、RC(製品候補)版のリリース、つまりWindows 7の開発が最終段階に達したことを受け、今回はじめてシステム要件も発表している。
ハードウェア | 要件 |
---|---|
CPU | 1GHz以上の32ビット(x86)ないしは64ビット(x64)プロセッサー |
メモリ | 32ビット環境では1GBのRAM、64ビット環境では2GBのRAM |
ハードディスク | 32ビット環境ではハードディスク上に16GBの空きスペース、64ビット環境では同20GB |
グラフィックスデバイス | WDDM 1.0以上のドライバーで稼働するDirectX 9対応グラフィックスデバイス |
Microsoftは今年2月、Windows 7の製品構成を明らかにしている。
Windows Vistaで提供されていたサービス「Windows Anytime Upgrade」は、Windows 7向けにも用意されるようだ。このサービスは、販売店やオンライン経由でチケットを購入することで、エディションをアップグレードできるというプログラム。Windows Vista向けのライセンス販売は2008年2月で終了している。
以前は各エディションとアップグレードの組み合わせに制限があったが、Windows 7で自由にエディションを行き来できるようになるかどうかは現在も不明だ。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
地味ながら負荷の高い議事録作成作業に衝撃
使って納得「自動議事録作成マシン」の実力
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」