オランダのハードディスク製造メーカーFreecom Technologiesは2月5日、日本市場に本格的に進出することを発表した。
1989年の創業からストレージを手掛け、英国やフランスなど欧州各国とアジア地域では香港やシンガポール、台湾などで展開してきた。これまで日本ではOEMを中心に展開してきたメーカーだ。
2月中にも日本法人を設立、代表にはフォン・ジャパン チェアマンの千川原智康氏の就任を予定している。
CEOのDick C. Hoogerdijk氏は「創業から20年間一度も赤字を出すことなく利益を出し続けている。市場が落ち込んだ2008年でも同様。日本は独特なマーケットだが、欧州では非常に成功している。Freecomが持っているファッション、スタイル、テクノロジを融合させて市場と文化浸透させていく」と語った。
日本市場の参入にともない、世界同時発売となる春製品のラインアップを発表。厚さ2mmでクレジットカードサイズの薄型USBメモリカード「USB CARD」や、2mの高さから落としても壊れないという外付けハードドライブ「TOUGH DRIVE」、製品の表面にシリコン製のカバーがあり、自分の好きな写真やロゴをはさめる外付けモバイルハードドライブ「TOUGH DRIVE COSTOM」など個性的な製品を投入する予定だ。価格など詳細は後日発表予定。
Freecomでは価格勝負ではなく、デザイン性や品質を武器にやや強気の設定を狙う方針だ。「スタイル重視のユーザーなどちょっと高めであっても使いたいという人は確実に存在している。近日発表するコンセプトの際だった商材については、強めの価格設定にする。イメージとしては、バッファローとLaCieの中間よりややLaCie寄り」と千川原氏は言う。
販売は、Amazon.co.jpなどのオンラインと家電量販店などのほか、クレジットカードなどのポイント交換の景品や企業のノベルティとしても売り込んでいく。USB CARDはコンビニでの販売にもチャレンジしたいという。
日本国内では3月から製品を投入し、2009年度の売り上げは2億円、2010年には4億円を目指す。Freecomの2007年度の年商は約140億円。「円高では通常よりも下げた価格帯で提供ができる。徐々に世界の経済環境も改善してくるだろう。2011年には10億円に拡大したい」と語った。
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