2008年7月、米Apple社製の携帯電話「iPhone(アイフォーン)」がソフトバンクから発売され、一時は購入希望者が店頭に長蛇の列をなすほどの熱狂ぶりを見せた。2009年はGoogleが開発した携帯向けOS「Android(アンドロイド)」を搭載した携帯電話の国内発売が予定され、国内スマートフォン市場の動向が注目される。iPhoneやAndroidに関する一連の調査結果を振り返り、ネットユーザーの意識をまとめた。
iPhoneの認知度は、国内発売の約1年前、2007年6月調査時ですでに7割と高かった。ソフトバンクからの国内発売を1カ月後に控えた6月上旬の調査では、購入意向はまだ低く、9割が「今は購入予定はない」と回答。購入予定者は1割弱にとどまり、メイン端末としての利用予定者の半数近くがソフトバンクユーザーだった。
その後、iPhoneの販売価格やサービス概要が発表された6月末の調査では、「購入を予定・検討」している人が増加。ソフトバンクユーザーの2割以上が購入に興味を示し、他キャリアのユーザーも1割ほどが購入を検討していた。
iPhone発売1週間後の7月中旬の調査では、実際にiPhoneの予約・購入をした人は3%程度ながら、全体の1割強が「周囲に所持者がいる」と答え、操作をした経験がある回答者もほぼ2割に近づくなど、ブームは過熱。操作経験者の4割以上が購買意欲をかきたてられ、4人に1人は「新しい感覚」「ケータイではない」など、驚きをともなう感想を持った。この評価は発売から4カ月たった11月初めの調査でさらに高まり、価格や今後のバージョンアップしだいで約4割が購入を検討すると回答。iPhone購入者からの評価も、「満足」が5割、「やや満足」が2割半という結果を得ていた。
一方、Androidを搭載した初の携帯電話「グーグルフォン」が発表されて間もなくの9月末調査では、Androidの認知度は4割。認知度では iPhoneに及ばないが、ここで着目したいのは、iPhoneに対して「壊れそう」という印象を持つ人が少なくなかった点。iPhone発売1週間後の調査では、4人に1人が『国産』iPhoneの登場を期待していた。
Androidを搭載して欲しいメーカーは「シャープ」が全体のトップ。ドコモユーザーでは「パナソニック」「NEC」、auユーザーでは「ソニー・エリクソン」の人気が高いなど、利用中の携帯電話キャリアによってAndroid搭載を期待するメーカーは異なるものの、国産メーカーの人気も高いようだ。
2009年、Androidの日本上陸により、iPhone人気はどう変化するのか。今後の両社の動向に注目したい。
調査はブロガー向け情報サイト「ブロッチ」などネットマーケティングを展開する株式会社アイシェアが、同社の提供するサービス会員をパネラーとして行った。
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