市場調査やコンサルティング事業を展開するシード・プランニングは12月24日、「サービスロボットに関する市場動向調査」を発表した。調査によると、今後のロボット市場は「ペット犬」などのエンターテインメント系から「介護・福祉」などの実用系へ移るという。
サービスロボットとは、自ら外部情報を取得して、自己の行動を決定することができ、人の代替や支援、人との協調を目的に作られた機械とシード・プランニングでは定義している。この調査は8月から11月、住宅関連企業14社(住宅メーカー7社、住宅設備メーカー4社、ロボットメーカー3社)と行政4団体を対象とし、訪問取材、電話取材、オープンデータ調査により実施された。
サービスロボットは2005年の「愛・地球博」で認知度が高まり、市場規模は2002年の19億円から2006年には67億円へと拡大した。しかし2007年には、「ペット犬」や「人型ロボット」などのエンターテインメント分野が、大手メーカーの撤退により縮小した。一方、介護や福祉、清掃、検査、点検をする業務用サービスロボット市場は拡大を続けているという。
2000年から2008年8月までに発表された国内のサービスロボットは、11分野372種類におよぶ。このうち、最も大きな割合を占めているのは介護や福祉の分野で全体の27%にのぼる。次いで、工場や防災、農林水産、イベントなどの業務用サービスロボットが23%、受付や警備、移動(セグウェイなど)のサービスロボットが14%、ペット犬などのエンターテインメントロボットが12%、教育・研究向けロボットが12%となっている。
シード・プランニングは、今後のロボット市場規模の予測についても明らかにしている。各分野の専門家の意見をもとに推定したところ、市場規模は2008年の約62億円から2013年に6950億円となり、2018年には4兆1500億円に達するという。
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