Appleの新型「MacBook Pro」には、NVIDIAが今夏対処し、すでに修正済みだとしているのと同様の「粗悪なバンプ」が使われた同社製グラフィックチップが搭載されている、と英国のITニュースサイトThe Inquirerが伝えている。
NVIDIAは電話インタビューの中で、The Inquirerの記事は全くの誤報だと述べている。
問題の背景を最初に少し説明すると、NVIDIAは7月2日、「ノートPCシステムで使われた前世代のGPUやマルチチップパッケージ(MCP)の一部バージョンで見つかった、不十分なダイ/パッケージング素材セット」が原因で発生した障害の修理費用として最高2億ドルを支出することになるとの声明を発表した。
Hewlett-Packard(HP)とDellも、ノートPCで発生したこの障害の問題に対処するとの声明を出した。そして、両社はこの問題を解決するためのプログラムを用意している。
The Inquirerは、最新のMacBook Proに搭載されている「GeForce 9600」グラフィックチップには、依然として粗悪なバンプ(チップを緑のプリント基板に固定している小さなハンダの球)が存在すると主張している。同サイトは、これこそがこの問題全体の根本原因だとしている。
The Inquirerによると、同サイトは店でMacBook Proを購入し、それを分解し、ハンダ付けしてあるチップを取り外し、それらのチップを半分に切り、それらをアクリル樹脂で包みこみ、X線マイクロアナリシス付き走査型電子顕微鏡(SEM)で調べたという。
その結果、MacBook AirとMacBookには、より新しい共晶ハンダ(新しいLow Leadバンプ)が使われているが、GeForce 9600チップを搭載するMacBook Proには、従来の不良のHigh Leadバンプが使われているとThe Inquirerは主張している。
要するに、MacBookとMacBook Airは問題ないが、MacBook Proには問題があるということだ。
しかし、NVIDIAは電話インタビューの中で、The Inquirerの主張は完全に事実に反すると強く反論した。NVIDIAの投資家広報担当バイスプレジデントであるMichael Hara氏は、「The Inquirerが行った、古いチップを使った問題の分析には不備がある」と指摘した。
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